やる気のある人ほど危ない燃え尽き症候群

やる気のある人ほど危ない燃え尽き症候群

 


 

燃え尽き症候群のハイリスクグループ

 

対人ストレスにさらされ続ける医者や看護婦などの医療従事者や教員は、もっとも発症リスクの高い職業についているといえます。

 

また、上司と部下からの要求と期待で板ばさみになっている中間管理職なども燃え尽き症候群のハイリスクグループに属しているといえます。

 

燃え尽き症候群の素因因子

 

素因因子は、燃え尽きやすい基本的な性格やプライベートな生活でのストレスを意味します。

 

性格としては、心理学的な性格分類でA型といわれる行動パターンをとるタイプが一番燃え尽きやすいといわれます。

 

 

このタイプはストレスに対して敏感に反応し、血圧、脈拍といった身体反応が変動しやすいことがよく知られています。

 

精神的にも、目的のためにはエネルギーを使い果たすまでつっ走るタイプです。

 

 

周囲の期待にこたえ、それ以上の成果を出そうとがんばってしまうので、自他の期待が相乗して心にかかる重責は加速度的にふくらんでゆく。

 

このように、A型性格は自分から燃え尽きやすい状況をつくり出す気質なのです。

 

 

一方、日常生活でみる燃え尽きやすい状況は、意外にも配偶者の死など大きなストレスではなく、もっと些細なイライラの積み重ねなのです。

 

たとえば、子どもの受験、からだの不調、ローンの支払いなど、すぐに解決できない慢性的な心配事や、イライラのもとを抱えていることが、大きな素因になるのです。

 


 

燃え尽き症候群の起因因子

 

これらの基盤に何らかの外的要因が加わると、燃え尽きの引き金が引かれます。

 

きっかけとなる起因因子には、大きく分類して次の3つの要素があげられます。

  1. 職場での対人ストレス
  2. 仕事にかかわる知識、技術、行動力の欠如
  3. 無力体験と、過大または過小評価

人の要求や批判、不満にさらされるストレスは燃え尽き症候群の大きな因子です。対人専門職に燃え尽きが多いのは、このためです。

 

 

また、自分の知識や技術、行動力が欠如していると感じることは、人の欲求にこたえられず、いっそう自分への批判や不満が増大することになり、(3)の無力感にもつながります。

 

無力体験は、人を燃え尽きに追いやるもっとも大きな引き金といわれます。

 

 

一生懸命やったことが思うような成果を生まない、周囲からの評価につながらない、不愉快な出来事に何の対応もできなかった、こういうむなしさが心理的なストレスになり、それが何度も重なるうちに燃え尽き状態になっていくのです。

 

こうみると、現代社会は燃え尽きをもたらす因子にあふれ、とくに意欲的で、がんばる人ほど危ないことがわかります。

 

ボランティア活動と燃え尽き症候群

 

ボランティア活動で燃え尽きることはしばしばあります。

 

とくに意欲と理想に燃えた人たちが参加するので、自分自身への期待から、充実感や達成感を求める気持ちも大きくなります。

 

 

ところが、たとえば認知症や、しだいに弱っていくお年寄りに接しているうちに、当初想像していた達成感が得られず、無力感にとらわれてしまうのです。

 

最近では震災でのボランティアの人たちの間に、燃え尽き症候群がみられたことが報告されています。

 

 

復興の兆しがみられ、被災者からの感謝があればボランティアは報われるのですが、被害が大きく復興が遅れた地域では、被災者もボランティアも疲弊してしまったのです。

 

ボランティアは義務ではありません。

 

自然体で参加して、疲れたら休み、いやになったらしばらく離れて心身の休養をとることが、周囲に対しても好ましい姿勢なのです。

 

お互いに無理をせず、疲れたら休むという自然体を心がけることが大切です。

 

社会的に重要度を増している介護労働や介護ボランティアに携わる人々も、高い燃え尽き度を示しています。

 

 

 


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