非行を防止するために

非行を防止するために

 


 

非行を防止するためには子どもを叱ることも大切

 

過去に総務庁が行った調査では、日本の親は欧米の親に比べて「何々をしなさい」あるいは「してはいけない」と注意しなさすぎるという結果が出ています。

 

実際「親に叱られたという経験がない」という子どもが増えているのです。

 

 

何でも子どもの言うことを聞いて干渉しないのは、一見プライバシーの尊重にもみえるものの、親の役割を放棄した冷たい人間関係ということもできます。

 

非行の原因に「親が自分のほうを振り向いてくれないから」といった理由をあげる子どもがいるのも、愛情の不在というよりは、親子関係の希薄さが原因と思われます。

 

 

最も非行が起きやすい中学生のころは、第二次反抗期の時期にあたります。

 

しかし、日本では、最近第二次反抗期らしい兆候がみられなくなったといわれています。

 

 

「うちの子は、おとなしくてやさしい」という親が増えていますが、これは親が命令や禁止をしないために、子どもが反抗する必要がなくなったためということもできます。

 

子どもには子どもの考えがあるとして、親が子どもと必要以上に距離をおき、介入しなくなったことが原因とする研究者もいます。

 

非行を防ぐには、親は子どもに対して確固たる自信をもって「これはいけないことだ」と繰り返すことが大事です。

 

金銭の管理をしつける

 

最近は、遊ぶ金ほしさからの犯罪が増えていることから、子どもの小遣いの問題がマスコミなどで大きくとりあげられるようになりました。

 

小遣いの不足が非行の入り口になると指摘する人もいるほどで、金銭の教育はしつけのポイントです。

 

 

小遣いの金額が低すぎても、管理が厳しすぎてもうまくいきません。

 

決められた範囲での裁量権を子どもに与え、自己管理能力をつけることが大切です。

 

 

また、家庭での携帯電話やインターネットの使い方一つにしても、無制限に利用させるのではなく、家族でルールをつくり、家庭という共同生活の場でマナーを身につけさせることも必要です。

 


 

問題行動がみられたらスクールカウンセリングに相談

 

学校は、子どもにとって生活時間が長く、精神的にも大きなかかわりをもっています。

 

学校には、担任のほかに生徒指導担当、養護教諭などがおり、生徒の指導にあたっています。

 

 

しかし、生徒と日々かかわり学級を運営していかなくてはならない担任や、社会における義務や責任を教育する生徒指導担当では、子どもの内的な葛藤まではなかなか目が届かない面があります。

 

養護教諭は教科指導の役割をもたないため、子どもにとっては話しやすく、保健室が子どもの避難所的な役割を果たしているといわれるほどです。

 

 

そこで最近は学校にスクールカウンセラーをおくところが増えています。

 

スクールカウンセラーは、生徒の問題行動の背後にある無意識の動きに焦点をあて、保護者に対してもカウンセリングを行っています。

 

 

問題行動がみられたら、保護者、担任、カウンセラーの三者が協力し合って子どもに対する理解を深めていくことが大切です。

 

 


 

補導時の適切な処置が常習化を防ぐ

 

警察に初めて補導される年齢は14歳が最も多く、非行内容は、男女とも万引きが大半を占めています。

 

補導された子どもの7割以上は1回の非行で終わっていますが、2回以上補導されたケースでは、4割以上が再非行を繰り返すといわれます。

 

したがって、再犯を防ぐには最初の補導時に、どのように子どもと対応するかが重要とされています。

 

 

万引きは、非行の代表的な行為で、小学校高学年から中学生では、文房具やアクセサリー、マンガ本、化粧品などの万引きが目立ちます。

 

しかし、万引きの行動そのものが仲間意識の確認であったり、あるいはいじめの手段として仲間に盗みを強要された場合など、その理由はさまざまです。

 

 

交遊関係から生じた非行は、比較的問題の根は浅く、多くの場合一過性に終わるといわれていますが、単独での繰り返される非行は、その子どもの成育歴や養育環境、親子関係などが人格形成に影響を及ぼしているので、常習性非行に移行しやすいといえます。

 

 

 


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