せん妄とは!?高齢者に多いのが特徴

せん妄とは!?高齢者に多いのが特徴

 


 

熱にうかされた子どもがうわごとを言って、目が覚めてからも暴れだすなど夢の続きのような行動をとったり、肝不全が悪化した肝性脳症の人が、チョウのように腕をはばたかせたり、あらぬことを口走ったりすることがあります。

 

このような状態をせん妄といいます。

 

 

せん妄は何らかの原因で意識が低下し、物事を錯覚したり、幻覚や妄想にとらわれて騒いだりする精神症状です。

 

 

単独の疾患ではなく症候群であり、気分や認知、行動の異常などがみられます。手の指が細かくふるえる振戦、眼球がぴくぴく動く眼振、運動失調、尿失禁などの神経症状を伴うこともあります。

 

 

せん妄は、身体疾患で入院している人にもよくみられる症状です。一般に内科ではうつ病やうつ状態が、外科ではせん妄が多いともいわれ、一般臨床で最もよくみられる精神状態です。

 

 

子どもや高齢者は、比較的せん妄を起こしやすく、特に65歳以上の高齢者では、入院患者の25%近くがせん妄を体験しているといわれ、年齢が高くなるにつれて女性の割合が増えていきます。

 

 

また、手術後にICU(集中治療室)やCCU(循環器科の集中治療室)に収容された人や、重篤な熱傷患者、AIDS(後天性免疫不全症候群)患者などにせん妄が起こりやすいとされています。

 

 

せん妄は、かつては急性錯乱状態とよばれたこともありましたが、アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-Ⅳ)では、名称をせん妄という診断名称に統合し、一般身体疾患によるせん妄、物質誘発性せん妄、複数の病因によるせん妄、特定不能のせん妄に分類しています。

 

 

 


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