心気症の四つのタイプと症状、発症のきっかけ

心気症の四つのタイプと症状、発症のきっかけ

 


 

心気症は、疾病固執型(心気障害)、多訴型(身体化障害)、自律神経症状型(身体表現性自律神経機能不全)、疼痛型(持続性身体表現性疼痛障害)の四つのタイプに大別されます。

 

疾病固執型

疾病固執型は、からだの小さな不調を「癌なのではないか」「アルツハイマー型認知症に違いない」といったように、治療の難しい病気にかかっていると思い込むケースで、四つのなかでは最も典型的な症状を示すタイプといえます。

 

多訴型

多訴型は、次から次へとさまざまなからだの不調を告げ、その治療を求めるタイプです。特定の病気に対する心配やこだわりはそれほど強くありません。

 

自律神経症状型

自律神経症状型は、下痢や発汗、頻尿、顔のほてり、立ちくらみといった自律神経症状を持続的に訴え、日常生活における不満や葛藤を人に聞かせることが特徴です。

 

疼痛型

疼痛型は、からだの特定の部位の痛みだけを執拗に告げ、痛みの原因究明や治療を求めるタイプです。

 

 

心気症の人が特に気にかける病気としては、がん、AIDS(後天性免疫不全症候群)、性感染症、脳腫瘍、脳血管障害、心臓病、認知症などがあげられます。

 

心気症の場合、からだの不調や自覚症状についてメモをとったり、周囲の人や医師に事細かに話す人が多く、たいていは医学書などを読んで自己診断しているものです。

 

 

例えば、頭痛や頭重、しびれ、耳鳴りなどから、脳腫瘍や脳血管障害の疑いをもちます。

 

胃痛や食欲不振などがあると胃がんをおそれ、便秘や下痢、腹部の膨満感のような症状からは大腸がん、動悸や胸の圧迫感が現れると心臓病ではないかと懸念するといった具合です。

 

 

疲労感や倦怠感、脱力感などの症状によってAIDSを、頭痛や物忘れから認知症を疑うケースもよくみられます。

 

このように、本人がこだわっている病気と自覚症状の間には、医学的常識で納得できる程度の関連性があり、奇病にとりつかれているというような妄想とはまったく異なる点も特徴です。

 


 

デメカル

 

 

自覚症状

患者の要求

年齢/性別

性格的背景

発症のきっかけ

疾病固執型

特定の器官に集中した症状 病気であるという確証、それを導くための検査 20~60歳以上/女性より男性に目立つ 物事に執着する性格 心身の疲労、不安体験

多訴型

多くの器官にかかわる症状 何とか症状を治めて欲しい 20~40歳以上/女性に多くみられる 未熟な性格 対人関係の葛藤

自律神経症状型

自律神経に関連する症状 ストレスの誘因になっている不平不満を聞いてくれる相手 25~50歳以上/男性よりも女性に目立つ 温和で協調的な性格 心身の疲労、不安体験、対人関係の葛藤

疼痛型

特定の部位に続く疼痛 疼痛の原因を取り除いてほしい 50~60歳以上/女性よりも男性に目立つ 物事に執着する性格 不安体験

 

 

 


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