質の高い睡眠を得られる寝具(ベッド・マットレス・枕)と、寝具の手入れ

質の高い睡眠を得られる寝具(ベッド・マットレス・枕)と、寝具の手入れ

 


 

心身の疲れをとり、快適な質の高い睡眠を得るためには、心地よい自分に合った理想の寝具で眠ることが大切です。

 

 

質の高い睡眠を得るには良い寝具から

 

健康的な生活を維持するための3大条件は、栄養と運動と睡眠です。特に睡眠は、翌日の活動を支えるエネルギーを蓄積するだけでなく、成長ホルモンの分泌を活発にする作用があることがわかってきました。

 

昔から「寝る子は育つ」といわれますが、人間の成長ホルモンは、成人するまでは体細胞の分裂・成長を、成人後は主として細胞の修復を促します。そのため夜間に熟睡できないと成長ホルモンの分泌量が少なくなり、細胞の成長や修復が不十分になって、健康に悪影響を及ぼします。

 

 

睡眠は、人間の成長やからだの健康を保つのに重要な役割を果たしています。質の高い睡眠を得るには、よく眠れる環境をつくり寝具を整える必要があります。

 

寝具を使用したとき、人体と寝具との間に生じる温度や湿度のことを「寝床内気候」とよびます。快適な寝床内温度は体温よりやや低めの31~34℃で、湿度は35~50%です。

 

この条件を満たす寝具は、第一に乾燥状態であることが必要で、寝具の保温性や吸湿・透湿性が寝床内気候を大きく左右します。

 

 

また、人間のからだは臀部(お尻の部分)が最も重く、平均して体重の44%を占め、胸部が33%、脚部15%、頭部が8%を占めています。それぞれの部分は、立ったときは重力の方向にうまく重なりますが、寝ると別々に重力が働きます。

 

軟らかな寝具であおむけの姿勢をとると、胸部と背部が沈みこみ、横から見ると、からだ全体がW字形になって眠りにくくなります。逆に、寝具が硬すぎても胸部と背部が当たって痛く、腹部が浮いた状態になって眠りにくくなります。

 

 

理想のベッド・マットレスの条件

 

日本人が睡眠中にとる姿勢は、横向きとあおむけがほぼ半々です。あおむけの姿勢のほうが熟睡度が高いため、優れたベッドづくりの技術はあおむけの姿勢を基本に進められてきました。

 

その過程で判明した理想のベッドの条件は、弾力性に富んでおり、正しい寝姿勢が保て、さらに体圧を分散できることです。素材は衛生的で適度な保温性があり、吸湿性と透湿性が高く耐久性があること、かさの減少が少ないことなどです。

 

こうした条件を満たすべッドが健康的な眠りをもたらします。

 

 

ベッドを選ぶ際のポイントは、マットレスの硬さです。

 

マットレスは軟らかすぎると腰が沈みこみ寝返りが打ちにくくなり質の高い睡眠は得られません。

 

逆に硬めのマットレスでは身体とマットレスの間に隙間ができてしまい、接している部分だけに過剰に圧がかかるため、寝ている間も身体に常に負担がかかっています。

 

 

寝ているときの理想の姿勢は背筋がまっすぐ伸びた状態が良いといわれ、背骨の自然な湾曲を崩さない姿勢を意味します。その姿勢なら、腰などに部分的な落ち込みがなく、筋肉が弛緩して安らいでいる状態になります。

 

背骨の自然な湾曲を崩さない姿勢で眠るには、体重の重い人は硬めの高反発マットレスがよく、体重の軽い人は軟らかめの低反発マットレスがよいといわれます。

 

購入するときは、短時間でも実際に横になってみて、自分の体形や体格に合う硬さのマットレスを選ぶようにしましょう。

 

 

布団とベッドの品質保証「G・Fマーク」

「G・Fマーク」

布団とベッドの品質保証「G・Fマーク」布団にはいろいろな種類がありますが、表面からは中わたが見えないので、品質表示を確かめて選ぶようにしましょう。

 

タッグ・ラベルに製品の種類と取り扱い方法が表示されていますが、全日本寝具寝装品協会の厳しい品質基準をクリアした製品には「G・Fマーク」がついています。このマークのついた布団を購入すれば安心です。

 

またベッドには、製品安全協会の認定基準に適合することを表示した「S・Gマーク」や「JISマーク」などがついています。JIS規格の耐久試験に合格したベッドなら、業務用で7~8年、家庭用で10~12年は使用できることになっています。

 

 

良い枕の条件

 

  • カバーと中身は取り外しができる
  • 適度な弾力性がある
  • つめ物は通気性、放熱性に優れている
  • 高さは4~8cmで、首が沈み込んだり、反対に反り返ったりしない
  • 大きすぎて肩を圧迫することがない
  • 寝返りをしても頭から外れない
  • 抗菌性が高く、清潔

 

良い枕の条件枕は、掛け布団や敷き布団と並んで、質の高い睡眠を確保するために欠かせない寝具の一つです。

 

布製の袋にビーズ・パイプ、もみがら・そばがら、小豆、羽毛などのつめ物をしたものが一般的ですが、ウレタン、麻製や木製、ござ製、陶器製などもあり、特殊なものとして水枕や空気枕などがあります。

 

枕の機能は頸椎の湾曲を理想的な状態に保つことにあり、頭を枕にのせたときの仰角が15度、高さは4~8cm程度が適当だといわれています。

 

良い枕の条件には、肌ざわりのよさや吸湿性、放熱性、弾力性(低反発・高反発)などがありますが、あおむけに寝るか横向きに寝るかで高さも変わります。個人の好みが大きい寝具なので、根気よく自分に合った枕をみつけましょう。

 

枕の手入れの基本は、枕カバーをこまめに交換するとともに、時々天日干しして湿気を取り除くことです。

 

自分に合った寝具を選ぶ!質の高い睡眠を得られる【枕・マットレス】特集!

 


 

寝具の手入れ

 

寝具の手入れ

 

布団の種類と手入れ

 

布団は、掛け布団と敷き布団に大別されます。掛け布団は人体を上から覆って温かく包み、敷き布団は下からしっかり支えるものです。

 

軽くて温かく肌ざわりのよい羊毛布団や羽毛布団が、理想的な寝具とされています。

 

【綿布団】

 

木綿の繊維は中が空洞で、天然の細かいよじれがあり、小さな空気室を無数に形成するので保温性と吸湿性に富んでいます。

 

成人が7時間睡眠すると、約170gの水分が汗となって出ますが、吸湿性が高い綿布団はその水分を吸い取り、寝床内を35~50%の適度な湿度に保ちます。

 

しかし、木綿わたにも寿命があります。時間の経過とともに繊維が徐々に劣化してしまうため、快適に綿布団を使用できる期間は、掛け布団で約5年、敷き布団で約3年です。

 

天日で干してもかさが回復しなくなったら、布団店に頼んでわたの打ち直しをしてもらいましょう。

 

綿のような天然繊維には素材特有のにおいがあり、カビやダニなどが発生しやすいのが欠点です。

 

好天の日の午前10時から午後3時くらいの間に、表裏両面を2~3時間天日で干しましょう。天日で干した後、布団たたきで強くたたくと、中わたの繊維がちぎれるので気をつけましょう。大きめのブラシでほこりを払うか、電気掃除機でほこりやダニを吸い取ります。

 

汚れがひどいときは自宅で水洗いせず、布団の丸洗いシステムである「布団クリーニング」に出しましょう。クリーニングは、布団の汚れや汗による塩分、雑菌などを洗い流し、ダニを死滅させてふんを水に溶かすので衛生的です。

 

木綿わたの打ち直しは、固くなった綿の繊維を解きほぐすもので、傷んだ繊維を修復するものではありません。

 

機械で綿の繊維を切って短くするので、当初のかさまで回復させることはできず、2回くらいが限度です。その際、合繊のポリエステルわたを混合すると、かさと弾力性を増すことができます。

 

 

【合繊布団】

 

合繊布団(ポリエステルわた入り布団)は繊維が太くて耐久性があり、軽くて弾力性もあります。取り扱いが容易で価格も安いこともあり、木綿を混合したわたが、主に敷き布団用に使われています。

 

布団の保温性は、中わたに含まれる空気の量によって左右されます。ポリエステル繊維は中空がマカロニ状になっており、その部分に空気がたまるため保温性に優れています。

 

布団の吸湿・透湿性は繊維の種類によって違います。ポリエステル繊維はほとんど吸湿性がないので、寝床の中がむれるおそれがありますが、繊維と繊維の間から水分を放出するので、それほど問題はありません。

 

合繊布団は、綿布団同様、天日で干す必要があります。天日干しは布団の水分を発散させ、殺菌効果もあります。丸洗いする場合は、布団店や専門業者にドライクリーニングと指定して出すようにしましょう。

 

合繊布団は、使用を重ねてかさが減ると保温性が低下します。汗などの不純物も繊維に付着するので、耐用年数は約5年です。

 

打ち直しもできますが、かさは元どおりに回復しないので、機能的にみれば買い替えたほうがよいかもしれません。

 

 

【羊毛布団】

 

動物性の天然繊維は、植物性繊維と異なる優れた機能を持っています。ヨーロッパでは1世紀以上前から、羊毛布団が健康布団として愛用されています。

 

羊毛は繊維の表面にうろこがあり、独特な捲縮(ちぢれ)もあります。そのためほかの繊維に比べて吸湿・透湿性が抜群で、常にさわやかな温かさを与えてくれます。

 

ドイツでは羊毛布団のサラッとした保温効果が評価され、リウマチの治療によいと宣伝されています。

 

羊毛はうろこやちぢれのために繊維同士がからみ合い、かさの回復を阻害するため、天日干ししてもかさが戻りません。しかし、保温性や吸湿・透湿性に大きな変化はないので、使用中にかさが減っても問題はありません。耐用年数は5年程度ですが、大切に扱えば5年以上使用することもできます。

 

羊毛布団は、繊維の表面につく脂肪によって特有のにおいがします。汗などの湿気をそのままにしておくと、脂肪が変質して悪臭の原因になることがあります。そこで、ふだんは風通しのよい場所で陰干しにし、好天の日に天日干しをして、湿気やにおいを取り除きましょう。

 

天日干しする時間は、午前10時から午後3時までの間に2時間程度、白いシーツなどで覆って干します。真夏は午前中に干すのが原則で、取り込んだら軽くたたいてほこりなどを払いましょう。

 

羊毛布団はドライクリーニングに出し、自宅での水洗いは収縮などの原因になるのでやめましょう。羊毛にはうろこがあるので、生地目やミシン目から一部がふき出すことがありますが、ある程度のふき出しは問題ありません。

 

 

【羽毛布団】

 

水鳥の羽毛を使用する羽毛布団は、軽くてしなやかな肌ざわりと、さわやかな温かさが特徴で最高級の布団とされています。

 

羽毛布団には、飼育されたアヒルやガチョウのダウン(綿羽)とスモールフェザー(羽根)が使われます。

 

羽毛は羊毛同様、吸湿性・透湿性に優れているのでむれず、からだをすっぽり包みながら重さを感じさせない温かさを与えてくれます。

 

羽毛も劣化するため、布団のかさは次第に減りますが、5年に1度傷み具合を点検して、仕立て直しと足し羽をすればかなり長期間使用できます。

 

羽毛布団は、ほかの布団同様、十分日光に当てましょう。殺菌消毒と乾燥ができ、ふくらみを回復することができます。カバーをかけたままで、1~2時間直射日光に当ててください。

 

羽毛布団は何回も洗えるものではないので、必ずカバーをかけて使用しましょう。飲み物などをこぼしてしまったら、すぐ水で部分洗いしてください。

 

洗剤が必要ならシャンプーを使い、合成洗剤やせっけんは避けてください。すすぎ洗いをしたら水を切り、ヘヤードライヤーか天日干しで乾燥させます。

 

丸洗いはドライクリーニングで行いますが、中の羽根が傷むので2回くらいが限度です。羽毛布団を使わずにしまっておくときは、十分天日干しにしてよく乾燥させ、通気性のあるケースに入れるか、布で包んで湿気のない場所に保管します。

 

 

ベッドの手入れ

 

洋式のベッドは、木製や金属製のフレームとボトム、マットレス、ベッドパッド、掛け布団、ピロー(枕)、ベッドカバーなどで構成されていますが、このうち特に重要なのはマットレスです。ベッドの寝心地は主にマットレスで決まります。

 

マットレスで最も避けたいのは、あおむけになったときにからだがW字形になることです。W字形の姿勢を防ぐのがベッドの適度な硬さで、背中と腰の間に、手のひらが入る程度すき間が空くのが理想です。

 

その硬さを実現するため、多くのマットレスはクッション層、支持層、ソフト層の3層構造になっています。

 

一番下のクッション層(スプリング)は、体重を均一に分散させて、寝返りの揺れや振動を吸収し、からだを支えます。クッション層の上の支持層は、ヤシの繊維などを硬いパッド状にして体重を分散し、マットレスの部分的落ち込みを防止します。支持層の品質が悪いと寝心地が悪く、健康によくないベッドになってしまいます。

 

一番上のソフト層は、柔らかな寝心地と肌ざわりを確保するため、ウレタンフォームや羊毛・羽毛、綿花などのつめ物を、耐久性のある布地やキルティングで包んでいます。

 

雨が多く湿度の高い日本では、マットレスの通気性が大切です。ベッドのメリットはクッション層に空洞が多いことで、寝返りをうつとスプリングが動いて空気が出入りし、支持層やソフト層の湿気も放出される仕組みになっています。

 

ベッドを長持ちさせるには、1年目は1か月に1度、2年目から数か月に1度マットレスの頭のほうと足のほうを180°入れ替えて体重のかかる部分が片寄らないようにします。

 

また3か月に1度は日光に当て、風通しのよい場所に立てておきましょう。マットレスを常に清潔な状態に保つには、専用のベッドパッドとマットレスカバーを使用しなければなりません。

 

綿や羊毛、麻などの素材を使用したベッドパッドは就寝中の汗を吸収するので、1週間に1度は天日で干すことです。最近は、抗菌・防臭・防ダニの薬剤加工を施した製品も増えています。

 

ベッドパッドはクリーニングに出せますが、マットレスを丸洗いすることはできません。病人や寝たきりのお年寄りのベッドでマットレスが汚れる心配があれば、ベッドパッドの下にビニールシートを敷いて使いましょう。

 

 

ダニや花粉症を防ぐ布団乾燥機

 

布団乾燥機は、50~60℃の温風を吹き出す袋状のマットを掛け布団と敷き布団の間にはさみ、45~80分で乾燥します。雨天でも室内で布団干しができる家電製品として販売されています。

 

布団乾燥機は布団を乾燥させるだけでなく、温風によって布団に付着したダ二を殺し、花粉やほこりを細かい消臭フィルターで取り除きます。

 

機種によっては、マイコンが室温を感知して布団の温度を最適にコントロールし、羊毛や羽毛布団の場合は、繊細な材質を傷めない温度を保って、ふっくらと乾燥させることができます。

 

注目されるのは花粉症の予防効果で、天日干しのとき布団に付着する花粉によってアレルギー症状を起こす人には、便利な製品といえます。

 

 

 

 


合わせて読みたい記事

不眠症とは?
不眠とは、眠りたいのに眠れない状態です。眠れないことを苦にしたり、特にそれが慢性的状態になっている場合は、不眠症といいます。
不眠症の原因
不眠症の原因は期間もタイプもさまざまです。睡眠は長さ、深さ、リズムの3要素から成り立っており、この3つのどの調子が乱れても睡眠不足を感じるようです。ここでいう深さとは、ノンレム睡眠の深さのことで、リズムとは睡眠・覚醒リズムのことです。
眠れないときの対策法
どうすれば心地よく眠りに入り、安定した睡眠がとれるのでしょうか?眠れないときの対策法(入浴・環境・寝具・食事と飲み物・運動・アロマテラピー・サプリメント)などを活用して対策する方法とは?
睡眠障害の種類と睡眠リズムの直し方
昼夜逆転には、時間療法が有効です。また、入試間際の受験生や交代制勤務で働く人、多忙で眠る時間がない人は、次のような方法で生活リズムを整えることで睡眠障害を予防できます。
体内時計・レム睡眠とノンレム睡眠がつくりだす睡眠周期と睡眠の関係
私たちは通常、朝に目覚め、夜に眠るという1日のリズムを繰り返しています。この約1日周期のリズムを、「サーカディアン・リズム(概日リズム)」といいます。よりよい眠りをとるためには、夜間の決まった時間に寝ることが大切だとされているのは、このリズムのためです。
レム睡眠とノンレム睡眠の違い
レム睡眠は睡眠中にもかかわらず、眼球が痙攣したように激しく動き、血圧は上昇し、心拍数や呼吸数、胃酸の分泌は増加します。また、レム睡眠以外の睡眠をノンレム睡眠とよび、脳の休息に大きな役割を果たすと考えられています。
1日に必要な睡眠時間はどのくらいで最適?
よく1日8時間は眠らなければいけないといわれていますが、これには医学的根拠があるわけではありません。統計的に、それだけ寝ている人が多いということにすぎません。近年、残業などにより睡眠時間は減少ぎみといわれますが、日本人の平均睡眠時間は7時間23分という報告もあります。
【睡眠サプリメント比較ランキング!】 こんな不眠症状におすすめです。
不眠を訴える人には2つの場合が考えられ、思うように効果が得られない場合もあります。では、どんな場合に睡眠サプリメントが有効なのでしょうか?睡眠の質を高めるお手伝いをするサプリメントの比較ランキングと、その成分の比較や効果を解説しています。また、配合されている主な成分(クワンソウ・グリシン・トリプトファン・ギャバ)や、その効果を詳しく解説しています。不眠がストレスとなり、さまざまな障害が出てくる可能性もあります。心当たりがあったら、生活習慣の改善や工夫も行い、少しでも早く快適な眠りを!
睡眠サプリの成分や口コミ情報
市販やネット通販で購入できる睡眠サプリの成分や口コミ情報をまとめています。睡眠サプリメントの購入の際に参考にしてください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠中に何度か呼吸が止まり、目がさめてしまう病気(SAS)睡眠時無呼吸症候群を解説しています。睡眠時無呼吸症候群は肥満者や高齢の男性によくみられます。
睡眠薬(睡眠導入剤)・不眠症治療薬の通販
通販を利用すれば病院に行かずに簡単にいつでも睡眠薬(睡眠導入剤)・不眠症治療薬を購入する事が可能です。自分に合った最適のアイテムを見つけてください。

このページの先頭へ戻る