強迫性障害の原因は多様

強迫性障害の原因は多様

 


 

脳の機能的なものによるという説を、例を引いて解説してみましょう。野生動物は、ほかの動物に自分の存在を示すために放尿などで自分のにおいづけをします。

 

強迫性障害による行動もこれと類似し、ある種の「マーキング」であるということです。

 

 

これに対してフロイトの「ネズミ男」の考え方は、トイレの訓練という人為的な環境を原因ととらえています。

 

 

強迫性障害の原因は複合的ではっきりしませんが、強迫性障害を起こす誘因としては、ストレスや心身の疲労、対人関係の軋轢などがあることは確かです。

 

 

また、受験や就職、結婚、転勤、定年などの人生の節目で発症することがよくあります。

 

特に青年期は学校生活での問題が誘因となって強迫性障害を起こすケースが目立ちます。

 


 

強迫性障害と環境への不適応

 

私たちは誰でも社会生活を送るなかで、人間関係の軋轢やトラブルを経験します。人生のさまざまなステージで、いろいろな試練を受けざるをえません。

 

多くの人が軋轢やトラブルを回避したり解決したりします。いろいろな試練に自分なりのやり方で挑戦し、ときには失敗してあきらめます。あるいは再度やり直しを図って立ち向かっていきます。

 

 

ある意味では自分をごまかしながら人間関係も含めた環境に適応していきます。強迫性障害を起こす人たちは、環境への適応がしにくい人たちといえるでしょう。

 


 

 

強迫性障害と性格

 

強迫性障害の患者は、強迫的な性格をもっている場合が多いとされています。

 

アメリカ精神医学会による精神障害の診断基準では、次のような点が指摘されています。

 

  • 理想主義でまじめ、形式主義
  • やさしい感情を表現する能力に欠ける
  • 完全主義
  • 規則やスケジュールなど細部にとらわれて全体把握能力に欠ける
  • 自分のやり方を他人に押しつけ、相手の感情を害することに気づかない
  • 仕事にこだわり、楽しみをもたない
  • 優柔不断で、失敗をおそれるあまり決断ができない

 

強迫性障害の人には以上のような傾向がみられるといわれています。

 

 

 


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