強迫性障害の治療

強迫性障害の治療

 


 

治療面では、薬物療法や行動療法などさまざまな治療法の研究が進み、効果の上がった例も数多く報告されています。

 

ただし、強迫性障害の場合、薬が劇的に効く人がある一方で、薬が効かない人も少なくありません。

 

強迫性障害の薬物療法

 

患者が感じる不安などの症状をやわらげる薬としては、抗うつ薬SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)が使われます。

 

これは精神安定剤の一種で、医師は発作の程度や症状によって薬の種類や量を決めます。

 

 

抗うつ薬は患者や症状によって服用する量が異なりますが、通常、1日に150~250mg服用します。

 

多くの場合、患者が薬に反応するまでに2~3週間はかかります。

 

 

薬の効果があった場合には、強迫症状が次第にうすらぎ、日常生活を送ることができるようになります。

 

抗うつ薬には口の渇きや便秘、精力減退や過剰な発汗などの副作用があり、服用には注意が必要です。

 

強迫性障害の行動療法

 

薬物療法のほかに注目されているのが行動療法です。

 

患者が恐れたり避けたがったりすることをあえてやらせて、強迫行為をやめさせるという治療法が行動療法です。

 

 

強迫性障害は自分の意思で思考や行動をコントロールできない病気ですから、行動療法が効果を上げることがあります。

 

医師は面接する日を決め、患者と一緒に治療の全体計画を立てます。

 

 

最初に強迫的な観念や行動が、いつ、どこで、どのようにして起こるのか、どのくらいの頻度で起こるかを詳細に調べます。

 

医師だけでなく患者も観察記録のノートをつけます。

 

 

次に、強迫行為の引き金となるような状況に徐々に患者を直面させ、強迫行為をしないように仕向けていきます。

 

1日に何時間も手を洗う患者には、泥に触れた後もずっと汚れたまま手を洗わせないようにして、汚れの恐怖や手洗いの強迫行為をやめさせます。

 

 

 

強迫性障害の治療の多くは、2週に1度か週に1度の面接で経過をみながら、有効な薬剤を投与するというのが一般的です。

 

強迫性障害の場合、薬物療法で強迫症状が弱まったり消えたりして治療効果の上がる場合が数多くみられます。

 

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強迫性障害の早期発見

 

がんのように、病気には早期に発見して治療を行えば完治する確率が高いものが数多くあります。心の病気も同じで、治療しないで放置しておくと、治療が困難になったり手遅れになったりします。

 

強迫性障害の場合も早期に治療すれば、本人も楽になります。治療が遅れると本人が病気を家族や友人に知られたくない、知られたら困るというストレスを受けるだけでなく、周囲の不用意な言葉に傷ついて症状が悪化することも考えられます。

 

 

まず、患者本人が精神科や神経科、精神神経科を訪ね、とりあえず医師に相談してみることが重要です。

 

患者が病院をきらう場合には、変調に気づいた家族が本人の代わりに相談し、医師のアドバイスを受けて早期に対策をとる必要があるでしょう。

 

 

かつては特殊な病気と思われた強迫性障害も、誰にでもみられる精神症状として広く一般に知られるようになりました。

 

その原因や発病メカニズムの全面解明には、まだ至っていませんが、治療法が発達したことで、すでに難しい病気ではなくなっています。

 

特に抗不安薬や抗うつ薬の開発によって、薬を飲むだけで症状が改善される例も数多く報告されており、病気であることを悲観しなくてもよい時代になりました。

 

 

そうはいっても、自分の意思に反して強迫的な考えや行動を止めることができないことは、患者本人にとって大きな苦しみであることに変わりはなく、家族にさえ隠している人も依然として多いようです。

 

患者本人が勇気をもって治療を受けることはもちろんですが、家族が病気の実態を正しく知り、冷静に適切なサポートをしていくことが、強迫性障害の治癒や症状改善には不可欠であるといえるでしょう。

 

 

 


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