強迫性障害はどこにでもある病気 フロイトの「ネズミ男」の考え方

強迫性障害はどこにでもある病気

 


 

強迫性障害は長い間、めずらしい病気とみられてきましたが、1980年代になって、次第にありふれた病気であることが明らかになってきました。

 

アメリカでは50人に1人が強迫性障害に悩まされていると推定され、その多くが家族や知人にも気づかれないように病気を隠しているとみられています。

 

 

強迫性障害の発病の原因について、精神分析で有名なフロイトは、強迫性障害についての精神分析モデルを発表しています。

 

このモデルは、ネズミに自分の肛門をかじられるという妄想に悩まされた若い男性の症例で、フロイトの「ネズミ男」として有名になったケースです。

 

 

この症例を詳細に検討したフロイトは、この男性は3歳未満の乳幼児期に厳しいトイレの訓練をされたことが、人格形成にも長期的な影響を及ぼし、強迫性障害の引き金になったと考えたのです。

 

その後1970年代になって、クロミプラミンという三環系抗うつ薬や抗不安薬が強迫性障害に効果があることがわかり、臨床の場でも使われるようになりました。

 

その結果、強迫性障害も躁うつ病やてんかんと同じように、脳の機能的な障害が原因ではないかという説が注目されるようになりました。

 

 

この説では、強迫観念や行為はあらかじめ脳にプログラムされていることになります。

 

つまり人類史の過去のある時点で有利だった行動が脳に記憶され、現在の生活には不適応であるにもかかわらず現れてしまったという考えなのです。

 

 

強迫性障害についてはフロイトを中心に幼児期の体験によるという説と、人類の進化の過程での適応・不適応行動も含めて脳の機能的なものに起因するという説の二説があります。

 

 

 

 


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