登校拒否(不登校)はさまざまな原因 【環境・性格・身体・社会・体内リズムがからみ合う】

登校拒否の原因はさまざまな原因がからみ合う

 


 


登校拒否(不登校)はさまざまな原因がからみ合う

 

登校拒否の原因はこれだと決めつけるのでなく、ひとりひとりの子どもは、みんな違う状況によって登校拒否を起こしているのだという視点が必要です。

 

現状では、子どもの性格傾向や家庭の育て方を原因とする説と、学校教育のあり方を原因とする学校原因説が、二者択一的に対立しがちで、責任の押しつけ合いがみられます。

 

 

しかし、原因はひとつではなく、社会、学校、家庭、個人のもっているさまざまな要因が重なっているのです。

 

しかも長期化するほど複雑になる傾向が強く、一刻も早く本人の周囲の環境を整えることが必要になります。

登校拒否の環境的要因

 

いじめ

 

「勉強がわからない」「友だちができない」「いじめ」という学校での問題は、登校拒否の大きな原因となっています。

 

そのほかに「先生との不和」や、「規則や校風への不適応」などの問題も重要です。

 

本人にも親にも、そして社会にも学校は行かなければならないところという認識が強すぎると、とにかく学校にだけは行けという有形無形の圧力となり、そのこと自体が子どもや親を縛り、葛藤を生み出すことになりがちです。

 

 

最近では逆に、無理に登校させるべきではないという説が有力になってきて、学校や担任の先生が専門家に問題をあずけてしまう傾向もみられます。

 

そうなると、登校への働きかけが不十分になり、子どもや親が見捨てられたという気持ちになる場合もあります。

 

いずれにしても、登校できなくなったときの学校側の対応は、その後の子どもの進路に大きな影響を与えます。

 

 

一方で、生活の基本単位である家庭環境も、子どもに大きな影響を与えます。

 

両親の不仲や離婚、転居による転校といった家庭環境の変化も、登校拒否の大きな要因となっています。

 

 

ズバット通信制高校

 

登校拒否の性格的要因

 

環境的な要因では学校の問題が重視されがちですが、性格的要因となると、やはり両親の育て方が直接影響するとみられます。

 

自己中心的で、依存心が強い子どもは、学校で集団行動をとることに不安感、不満感を抱きがちといわれています。

 

 

反対に、神経質で周囲に気をつかいすぎてしまう子どもは、学校で友人、先生とコミュニケーションをとることに強い緊張感をもつ傾向があり、登校を拒むこともあります。

 

 

両親の性格も、子どもの登校拒否に大きく関係するようです。母親が必要以上に病気を気にするタイプで、子どもに対しては過保護、父親には無条件に従う性格の場合に起こりやすいともいわれます。

 

父親は「社会性が欠如していておとなしく、無口で妻に頼りがち」「仕事がすべてで子どもとの交流をもたない」「暴君」という3タイプに分かれます。

 

登校拒否の身体的要因

 

発達障害や、身体の慢性疾患などのハンディキャップをもっている子どもが、通学に強い拒否反応を示すことを「二次的学校不適応」といいます。

 

 

たとえば、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患などはそれ自体でも十分、登校ができなくなる原因となりますが、その疾患がもとで精神的な苦痛を与えられ、登校拒否に陥ったケースもあります。

 

糖尿病の子どもに対して、低血糖予防のための飴を口に入れるのを止めた、先生の何げない言葉が子どもを追いつめてしまったことも現実にありました。

 

登校拒否の社会的要因

 

子どもたちに強い重圧をかける現代の学歴社会とそれに伴う受験戦争が少なからず影響を与えています。

 

戦後の日本は高度な学歴社会をつくり上げてきました。

 

 

勉強ができて、いわゆるレベルの高い学校に進学することが、人間の値打ちであり、それが生涯を決めてしまうという誤った考え方が、社会や学校、家庭にまで浸透しました。

 

結果として、子どもはいつも勉強、勉強と追われるようになったのです。

 

 

コースからはずれることは「落ちこぼれ」につながると、子どもは肉体的にも、精神的にも激しいプレッシャーを受けることになりました。

 

その重圧が登校拒否の背景となっています。

 


体内リズムの乱れと登校拒否

 

人は毎日、睡眠と覚醒のリズムをとりながら過ごしていますが、これは体内に24時間の時計をもっているからです。

 

このリズムがふつうの生活時間とずれていたり、1回のサイクルが長かったり、不定期だったりする状態を総称して「リズム障害」とよんでいます。

 

 

体内リズムは体温で調べます。

 

体温は明け方にもっとも低くなり、夕方になると高くなるという一定の流れを繰り返し、これが睡眠と覚醒、活動のリズムを表しています。

 

登校拒否の子どものなかには、この流れに時間的なズレがあって、最高最低体温の差が少ない子がいるという報告があります。

 

 

体内リズムが乱れると、一般的な生活時間で活動することができなくなり、学校に行く時間には起きられない、全身がだるいなどの症状に悩むことになります。

 

怠けているとか、甘ったれていると思われていたのは“睡眠覚醒リズム障害”が原因だったということもあるのです。

 

 

睡眠と覚醒のリズムが乱れると、学校に行く時間に起きることができず、活動の時間もほかの子どもたちとずれてしまいます。

 

無理に起きても1日中、ボーッと過ごすことになりかねません。

 

 

 


合わせて読みたい記事

登校拒否(不登校)とは? 【学校に行こうと思っても登校できない状態】
登校拒否(不登校)とは、「十分な能力をもっているにもかかわらず、自分でもはっきりとわからないような不安や葛藤のために、学校に行こうと思っても登校できない状態」をいいます。
登校拒否(不登校)の症状の始まりと経過 【初期症状は、からだの異常の訴えが多い】
一般的な登校拒否の初期症状は、からだの異常の訴えが多いようです。休日には症状はあまりみられません。また、登校拒否症状を示していて、周囲にもそう思われている子どもが、実は身体疾患のために学校に行けないという場合があり、注意が必要です。
登校拒否(不登校)の治療 【カウンセリング・薬物療法・集団療法で解決し克服を探る】
登校拒否への対応には早期発見、早期解決が必要になります。親がその本質を理解して励ますことも可能で、それだけで子どもが登校を再開し、克服するという例も少なくありません。
登校拒否(不登校)のタイプ別分類
登校拒否は非常に多くの側面をもつ複雑な現象です。登校拒否のタイプ別分類を見てみましょう。学校生活に起因、遊び・非行、無気力、不安など情緒的混乱、意図的な拒否、複合型などタイプ別の説明
不登校や学校嫌いの原因は起立性調節障害かも!?
起立性調節障害の子どもは、午前中に体調が悪いため、授業がよく理解できなかったりします。そのために学校が嫌いになったり、不登校のきっかけになることがあります。不登校を克服するためにも起立性調節障害の治療が必要です。
不登校の克服・体験談 高校1年生の2学期から不登校
私は、高校1年生の2学期から、朝起きると頭痛がするようになっては学校を休むことが多くなりました。母に近所の総合病院の精神神経科に連れて行かれました。
不登校の克服・体験談 フリースクールから大検を経て
中学2年生の秋から学校に行かなくなりました。体調を崩して学校を休んだりしているうちに、集団生活についていけなくなってしまったのです。

このページの先頭へ戻る