あがり症克服法(メンタル・トレーニング) 【不安をコントロールする方法】

あがり症克服法(メンタル・トレーニング)

 


 


1人でできるメンタル・トレーニングであがり症克服

 

あがり症を克服するための体系的なメンタル・トレーニングは、まず心理検査で現在の自分を知ることから始めます。

 

次にリラクゼーション法で筋肉や心の緊張をほぐした後、プラス思考でイメージ・トレーニングをします。

 

 

この一連の流れを継続して行うものです。

 

 

押しつけられたイメージ・トレーニングでは効果は薄いので、前段階のトレーニングを積んで無理なく自分からプラス思考でイメージできるようにします。

 

1人で行うメンタル・トレーニングの流れは次のようになります。

 

 

事前のセルフ・チェック

心理検査などで自分の現状を知ります。市販の一般書で性格テストなどを行い、今の性格傾向を判断します。

 

1週目 リラクゼーション(手のひら瞑想)

椅子に座って軽く目を閉じ、ゆっくり深呼吸します。上半身の力を抜き、手のひらを上に向けて膝に置き、血行のよい温かみを手のひらに感じられるようにします。

 

2週目 イメージ・トレーニング

目を閉じて果物や学校、職場など具体的なものを想像します。例えばリンゴを想像した場合、リンゴの香りや感触が主観的に感じられたら成功です。次は過去の成功例の場面を思い浮かべ、その充実感を味わいます。

 

3週目 脳へのプログラム

目覚めのコントロール

就寝時に起きる時間をイメージし、「明朝6時にすっきり目覚める」などと確信、期待して、実現できるように訓練します。

 

イメージ・トレーニング

過去の失敗や苦手な技能の欠点が改善され、うまくいった状態を想像してイメージの中で練習します。

 

メンタル・リハーサル

実際の本番を想定し、そこに至るまでの流れをイメージし、実力を発揮しているところを思い浮かべます。

 

目標設定

具体的な目標を設定し、イメージの助けを借りて目標が実現した後の快感もイメージします。

 

※日常的にメンタル・トレーニングを実践しすることによってあがり症を克服することが可能です。

 

 

毎日、できれば15分くらい実践します。手のひら瞑想から始めて、リラックスできるイメージを思い浮かべます。

 

過去の楽しい思い出やカラオケで気持ちよく上手に歌って拍手喝采を浴びた体験など成功体験をイメージし、克服・改善すべき姿を思い描いてトレーニングしましょう。

 

 

内容は自在に組み合わせて、目標と願望のプログラムはいつ行ってもよいのです。

 


 

メンタル・トレーニングとは

 

スポーツの世界では優れた記録を出すための3要素として「心・技・体」があげられています。

 

この三つは互いに密接に関係しています。

 

 

どんなに体力のアップを図り技を磨いても、本番で極度にあがってしまっては体力と技能を十分に発揮することはできません。

 

心の能力、メンタルな能力を強化、開発していくのがメンタル・トレーニングです。

 

 

メンタル・トレーニングはフィジカル・トレーニング(肉体的訓練)以外のさまざまな精神的訓練の総称で、イメージ・トレーニングはメンタル・トレーニングのなかの一つです。

 

 

もちろん基本はスポーツだけでなく、学校や会社など社会生活にも応用できます。

 

自分でできるメンタル・トレーニングや、その前提となる現在の自分を知るためのセルフ・チェック法もあり、評価を得ています。

 

 

一般の書店にもメンタル・トレーニングについての本が並べられています。

 

ただし、このようなハウツー本で述べられているセルフ・トレーニング法は、あくまでも病的ではない社会不安としてのあがり症が対象です。

 

社会生活を送ることが困難になるほどに社会恐怖や対人恐怖の病状を呈しているときには、専門医の助けが必要です。

 

関連対人恐怖

 


不安をコントロールする方法【四つが有効】

 

大物とよばれるスポーツ選手や歌手でさえも、終生あがることから抜け出せないケースが多いのです。

 

あがり症は、治す努力も大切ですが、克服という意味ではあがり症とつきあう工夫を考えたほうが現実的ともいえます。

 

スピーチやさまざまな試験、スポーツの試合などでは、あがることを前提に、なおかつあがっても実力を発揮できる対策を身につけていきましょう。

 

 

一般に、不安をコントロールする方法として、次の四つが有効とされます。

 

  • リラックスの仕方を学ぶ
  • 問題から注意をそらす
  • 混乱した思考をコントロールする
  • パニックに陥った感覚をコントロールする方法を学ぶ

 

あがり症の軽減に最も必要なのは、心身のリラックスです。

 

リラックスの仕方

精神面だけでなく、身体的にもリラックスしなければなりません。

 

場所もとらず簡単にできて、即効性も期待できるのは大きく深呼吸することです。

 

 

1分間に8~12回のペースが最もリラックスできます。

 

速いペースで行うと、かえってクラクラして不快になることもあります。

 

肩の力を抜いてからだをリラックスさせ、自分自身に「落ち着け、大丈夫」などと言い聞かせます。

 

準備と楽観主義であがり症を対策

あがり症の対策としては、不安一般に対する対処法だけでは不十分です。

 

本番では、あがるために十分に実力を発揮しにくくなることを考慮して、例えば本番で10%マイナスになるとすれば、110%、120%の準備で臨むのも一案です。

 

 

仲間が2回練習するところを3回にしてみるといったことで、多少の余裕が生まれるはずです。

 

十分に準備をしたうえで、テストであれ、結婚式のスピーチであれ、実際の場面を想定して頭に描いてみます。

 

これがそのままイメージ・トレーニングにつながります。うまくいったシーンを描くのがポイントです。

 

 

できる限りの準備を終えたなら、後は野となれ山となれという、結果は運任せにするといった姿勢も必要です。

 

あがる場面に近づいたときは、手のひらに人という字を描いてのむなどの、おまじないやジンクスも利用しましょう。

 

 

人それぞれ安心できる方法でよいのです。

 

とらわれすぎることがなければ、暗示効果をもたらすことがあってもマイナスになることはありません。

 

 

 


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