自律訓練法「6つの公式」のやり方とコツ!早くマスターするには?

自律訓練法「6つの公式」のやり方とコツ!早くマスターするには?

自律訓練法のやり方とコツ

自律訓練法のやり方とコツ

 

 

自律訓練法には、基本的な標準練習と、その練習によって得られた自律状態をベースにして進める自律修正法、黙想練習法といったさまざまな特殊練習があります。

 

 

標準練習は準備段階と背景公式および6つの公式からなりたっており、第2公式までは自分でできる方法です。

 

第3~第6公式は病気によっては行ってはいけない場合もあるので、指導者の指示に従いましょう。

 

同様に、特殊練習も専門家の指導を受けたほうがよいでしょう。

 

自律訓練法の6段階の標準練習
  • 背景公式(安静練習):気持ちが落ち着いている
  • 第1公式 重感練習:両腕両足が重たい
  • 第2公式 温感練習:両腕両足が温かい
  • 第3公式 心臓調整練習:心臓が静かに規則正しく打っている
  • 第4公式 呼吸調整練習:呼吸が楽だ
  • 第5公式 腹部温感練習:おなかが温かい
  • 第6公式 額部涼感練習:額が涼しい

 


 

標準練習 準備~第2公式

 

横になるか、椅子に腰かけるかの姿勢をとります。椅子の場合は、両手を膝の上におき、足を少し開くのがコツです。

 

姿勢が決まったら目を軽く閉じ、背景公式から入っていきます。

 

なるべく静かな環境で、心を落ち着かせる音楽を聞きながら行うのもよいでしょう。

 

各練習の後には必ず、肘の屈伸運動などの消去動作を行います。

 

準備

 

静かな部屋でカーテンを引き、リラクゼーション・ミュージックなどを静かに流しましょう。

 

服装はからだをしめつけないものがよく、ベルトや眼鏡、腕時計ははずします。練習は空腹時を避け、練習前にトイレに行っておきます。

 

 

基本的な姿勢は、あおむけに寝るか椅子に座るかです。椅子に座る場合は、背もたれのある椅子でも、背もたれのないタイプの椅子でもかまいません。

 

いずれの椅子の場合も深く腰かけて、両足をきちんと床につけ、両膝は握りこぶし一つ分ほど開けます。

 

 

安楽椅子のときは両手は肘かけに、背もたれのない椅子に腰かけるときは、手を膝におき、指を軽く開きます。

 

楽な姿勢で、肩の力を抜いて頭を軽く前に倒し、目を閉じます。あおむけの場合は、自分に合った高さの枕を深くあてます。

 

 

次に、両腕の力を抜いて、からだにつかないように両脇におきます。その際、指、手首、肘の関節は心もち曲がりぎみにします。

 

両足の力も抜いて、V字形に外側に開くようにします。力を抜くコツとしては、膝の関節の下に丸めた毛布などを置くと、より楽になれます。

 

両手・両足は左右対称になるようにして、軽く目を閉じます。

 


 

背景公式

 

そのままの状態で、「気持ちがとても落ち着いている」または「気持ちがゆったりしている」という言葉を頭の中で繰り返します。

 

無理に落ち着こううとするのではなく、自然に気持ちが「落ち着いている」「ゆったりしている」という感覚になることが大切です。

 

 

コツとしては静かな湖のそばに腰を下ろしているところや、穏やかな春の日差しを浴びて野原に寝そべっているところなどをイメージするのもよいでしょう。

 

気持ちが落ち着いたら次に進みます。

 

第1公式 (重感練習)

 

両腕両足の重い感じをマスターする練習です。まず利き腕から始めます。

 

右利きの人であれば、「気持ちが落ち着いている。右腕が重たい」と頭のなかでゆっくりと何度も繰り返しながら、注意を右手の指先から肩のつけ根まで、右腕全体に向けます。

 

このとき、一生懸命というより、さりげない漠然とした注意にします。これを自律訓練法では、受動的注意集中といいます。

 

重たいという感覚は、人によっては「力の抜けた感じ」「ダラ~ンとした感じ」「腕が少し大きくなったような感じ」「腕が動かないような感じ」などと表現されることもあるようです。

 

いずれにせよ、右腕の重たい感じが練習をするたびに必ず出るようになったところで、左腕に進みます。

 

その際、右腕が重く感じられたら、注意集中をやめて左腕に移るのではなく、気持ちが落ち着いていて、右腕が重く、同時に左腕も重たい状態になるようにします。

 

 

このようにして両腕が重く感じられるようになったら「両腕が重く、右足も重い」「両腕も両足も重い」と練習範囲を広げていきます。

 

第2公式 (温感練習)

 

この練習も利き腕から始め、他方の腕、両足へと段階を追って進めていきます。

 

つまり、背景公式+重感練習+利き腕の温感練習、背景公式+重感練習+両腕の温感練習、背景公式+重感練習+両腕両足の温感練習の順に行います。

 

 

具体的には、「気持ちが落ち着いている、両腕両足が重たい、右腕が温かい」と頭のなかでゆっくりと繰り返し唱えます。

 

 

第1公式で重感が得られると筋肉が弛緩し、それまで緊張した筋肉によって圧迫されていた血管がゆるみ、血液の流れがよくなります。それとともに、皮膚の温度が上昇してきます。

 

温感練習の目的は、こうした生理的変化を「温かい」という言葉によって強めたり、確認することなのです。

 

 

なお、四肢の血管を拡張させやすくするために、冬ならばストーブの前で温まっているところ、夏ならば入浴で汗をさっぱりと流した後などをイメージするとよいでしょう。

 


 

標準練習を進展させた第3~第6公式

 

第2公式まではすべての自律訓練法の基礎となります。

 

一方、第3公式~第6公式までは、第2公式までに得たリラックスした心身の状態をさらに促進させるもので、専門家の指導を受けたほうがよいでしょう。

 

第3公式 (心臓調整練習)

 

第2公式までの両腕両足の重温感練習を行い、その感じを十分得てから、注意を両腕両足から左の胸に移し、「心臓が静かに規則正しく打っている」と7~8回線り返します。

 

 

練習の初期には、心臓が拍動する感じがうまくつかめないかもしれません。

 

そういうときはあおむけになり、右手を左胸にのせて練習するとよいでしょう。

 

 

心身がくつろいだ状態では、心臓の拍動も穏やかになっています。

 

したがってこの練習は心臓を静かに規則正しく打たせるというよりも、すでにそのようになっている状態に気づくのが目的です。

 

 

なお、心臓に病気のある人はこの練習を省略し、次に進みます。

 


 

第4公式 (呼吸調整練習)

 

「呼吸が楽だ」と繰り返します。

 

正常な人なら1分間に16~18回の呼吸をしますが、この段階ができるようになると、訓練中の呼吸数は1分間に10回程度にまで減ります。

 

 

ただし、気管支ぜんそくや過換気症候群といった呼吸器系の病気をもっている人は、第4公式を行ってはいけません。

 

第5公式 (腹部温感練習)

 

もともとは腹部臓器を支配する太陽神経叢(しんけいそう)の温感練習法といわれていたものです。

 

 

太陽神経叢は胃や腸、肝臓などに枝葉を伸ばしている自律神経の集まりのことで、右手をみずおちとへそとの真ん中あたりにおいて、太陽神経叢に気持ちが向くようにします。

 

太陽神経叢は手をおいた部分と背中の真ん中あたりにあります。そこに注意を向けながら「おなかが温かい」と繰り返します。

 

 

血管の運動が活発になって、胃や腸、肝臓、膵臓などの働きがよくなります。

 

ただし、胃・十二指腸潰瘍をはじめ腹部に病気を抱えている人は、行えません。

 

第6公式 (額部涼感練習)

 

額に気持ちを向け「額が心地よく涼しい」と繰り返します。

 

頭が涼しく、足が温かい状態になってきます。

 

 

頭痛のある人や頭に外傷を受けた人などは、この練習を行ってはいけません。

 

自律訓練法の標準練習は、段階を追って積み上げていく方式をとっています。

 

特に第2公式までは基本的な練習なので、時間をかけてマスターしましょう。

 

自律訓練法の効果が表れてくる第2公式に到達するまでの期間は一般的に1~2か月かかります。

 

自律訓練法を早くマスターするコツ

近年、ストレス解消法として流行の「ヨガ」や「座禅」など耳にしますが、ヨガや座禅も、精神を集中させて、体中の血の巡りを良くして、ストレスの解消や健康の維持や病気の治療などに効果がある療法であります。

 

そして、これらの「ヨガ」や「座禅」という行為は、自律訓練法に共通している部分(訓練のプロセスの中に瞑想や呼吸法が組み込まれている)があり、これらの療法の長所を取り入れています。

 

自律訓練法はそれらの療法を参考にして、それらの長所を汲み取る形で成立をしたという過程があります。そのため、「座禅」や「ヨガ」の長所の部分が自律訓練法と似ているのです。

 

自律訓練法を早くマスターするコツは、専門家のヨガインストラクターや、お寺で座禅の指導をしてもらうのが近道ともいえます。

 

 


 

 

 

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