アダルトチルドレンで問題となる機能不全家族

アダルトチルドレンで問題となる機能不全家族

 


 

 

アダルトチルドレンで問題となる機能不全家族

 

子どもの非行が問題になると、親が離婚した家庭など「欠損家庭」で育ったことが指摘された時代もありました。

 

アダルトチルドレンで問題となる機能不全家族は、両親がそろっていないこととはまったく別の問題です。

 

 

機能不全家族で問題となるのは情緒です。機能不全家族のなかで育った子どもたちには、情緒的欲求不満がみられるといわれています。

 

 

例えば、アルコール依存症の問題を抱えた多くの家庭では、母親は依存症の夫の世話にかかりきりになり、子どもにはほとんど目が向けられません。

 

両親ともに親としての役割が不完全であると、当然、家族の機能はきちんと果たされなくなります。

 

 

こうした環境のなかで育った子どもは、ときには子どもでありながら成人した人と同じように自立を求められます。

 

大人に甘え、本来通過すべき子ども時代を経験しないまま、成人してしまいます。

 

 

もう一つの例としては父親が仕事中毒・仕事依存症(ワーカホリック)だったり、夫婦関係が悪かったり、親がやたらに厳格で家庭に笑いがない家族も機能不全家族ということになります。

 

ただし、機能不全家族については、いまだに明確に定義づけされていないため、拡大解釈される危険もあります。

 

 

最近日本では、アダルトチルドレンを自称する若者が増えています。

 

しかし、彼らがいうアダルトチルドレンは、アメリカとは少し違っているようです。

 

 

アメリカの場合は、まず自分という個があって、親はあくまで自分の外にいる他者にすぎません。

 

親から受けた心の傷は、親という他者から受けた傷なのです。

 

 

ところが日本の場合、親は自分の外にいる他者ではなく、愛情という名のもとに自分のなかにしっかりと居座っている存在です。

 

アダルトチルドレンという名を借りて全てを親のせいにする日本の若者にとって、まず自分のなかの親と訣別することが先決でしょう。

 

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機能している家族と機能不全家族の相違

 

家族が共有する問題

機能不全家族

機能している家族

強固なルール

ある

ない

強固な役割

ある

ない

家族だけの秘密

ある

ない

他人の介入への抵抗

ある

ない

ユーモアのセンス

ない

ある

プライバシー

ない

ある

拘束性

ある

ない

葛藤・協議・解決

否認、無視する

認め、試みる

変化への抵抗

ある

ない

統一感・一体感

ない

ある

 

 

この表は、クリッツパークというアメリカのセラピストが報告しているアルコール依存症者を抱えた家族と健康家族との相違点ですが、アルコール問題の有無にかかわらず、機能不全家族の特徴を示しています。

 

機能不全家族とは、家の強国なルールや秘密でメンバーが身動きできない状態になっていることがわかります。

 

 

メンバーの安全が守られず、適切な保護が与えられず、一人ひとりの人格が尊重されない家族といえます。

 

こうした家族の影響を最も受けているのが子どもたちであり、自己を十分に発達させることができる保護された安全な場所としての家庭がないことから、のびのび育つことができず、家族のルールに過剰適応した“よい子”になる傾向があります。

 

どんなに幸せそうな家族にも、まったく間違いがないわけではありません。

 

特に子どもが「よい子」の役割を果たそうと努力しているような場合には、問題がより潜在化していることがあります。

 

 

 

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