アルコール依存症の治療

アルコール依存症の治療

 

 

アルコール依存症は断酒だけが究極の治療法

 

アルコール依存症の治療法は、断酒以外にありません。禁酒後、1週間ごろに現れる禁断症状に対しては、安静に過ごすことが第一の治療になります。

 

ただし、不安やイライラによってけいれんなどがみられるようであれば、抗不安薬が使われます。

 

 

意識障害を伴う幻覚や妄想に対しては抗精神病薬が使われますが、これらの薬剤の投与は専門医の管理下で行われます。

 

禁断症状が治まり安定してきたら、次の段階は精神的治療です。

 

この段階は外来治療でも可能になりますが、どうしても個人だけでは挫折しやすいので断酒会やアルコール中毒者匿名会(アルコホーリクス・アノニマス:AA)などに参加することになります。

 

 

自分の体験を語ったり、他人の体験を聞いたりすることで、自分が依存症患者であることの自覚を促し、断酒への覚悟を強固なものにするなどの方法がとられています。

 

この時期に飲酒すると、吐き気をもよおしたりする嫌酒薬を用いることがありますが、医師の指示を守って服用することが肝要です。

 


 

身近な人が甘やかさないこと

 

アルコール依存症は、本人の自覚と覚悟による断酒しか回復の手段はありません。

 

家族や周囲の人間が世話をやきすぎるのは逆効果です。

 

 

例えば、酒から離れられない夫の前から酒を遠ざけようとする妻の努力は、一見当然と思われますが、どんなに遠ざけたところで、その気になれば患者は酒を手に入れることができます。

 

酒からの隔離はある意味では限界があります。

 

 

本人の確固たる自覚が大前提です。本人に自覚がない以上、家族など周囲の人が断酒させようと気遣いをしても無駄になってしまうのが、アルコール依存症の現実です。

 

立ち直らせたい助けたいという思いから手を出しすぎると、かえって患者本人の病気であるという自覚と回復への意欲を鈍らせてしまいます。

 

 

飲酒によって起こした失敗や、かけた迷惑を後始末したり、妻や周囲の人間が何から何までやってしまうのは逆効果です。

 

患者の依存癖は何ら解消されていないからです。

 

 

患者サイドの依存癖だけでなく、このことは妻や周囲の人間の「共依存」の弊害として指摘されています。

 

共依存は、アルコール依存症という夫の嗜癖に、妻も依存的に世話をやきすぎるという現象として現実の生活に出現してきます。

 

泥酔して失敗を繰り返す夫の面倒をみる妻の対応が知らない間に習い性になっているのです。

 

共依存はこのようにして愛情と相互依存に支えられる夫婦間の微妙な心のひだにしのび込み、心理的なもたれあいを派生させます。

 

こちらも参考にしてください。
アルコール依存症 みんなのメンタルヘルス総合サイト
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_alcohol.html

 


 

抗酒薬を服用するときの注意

 

アルコール依存症から抜け出すための薬として嫌酒薬、抗酒薬(ジスルフィラム・シアナミド)とよばれるものがあります。

 

この薬を飲んでからお酒を飲むと頭痛や吐き気、嘔吐など耐えがたい症状を呈して、お酒がきらいになるというものです。

 

 

血中のアルコール濃度よりもその分解生成物であるアセトアルデヒドの濃度が高くなるので、いわゆる二日酔いや悪酔いの症状が現れます。

 

一般名シアナミド(商品名シアナマイド)やジスルフィラム(商品名ノックビン)という薬が使われていますが、医師の指導のもとに本人が自主的に飲むことが原則です。

 

 

家族が禁酒をさせようとして、本人が知らないうちに抗酒薬を飲ませると、大量飲酒などで急性中毒と同じような死に至る事態を引き起こしかねません。

 

抗酒薬はあくまでも補助的手段で、アルコール依存症を治すのは患者本人の自覚による断酒です。

 


 

 

 

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