カルチャーショック要因

カルチャーショック要因

 

 

異文化に出合ったときに生じるさまざまな問題を、一般にカルチャーショックといいます。カルチャーショックには、言葉、文化の構造や意識の違いなど、さまざまな問題があります。

 

①仕事

上司と部下の間の権力の差、個人の裁量権、業務とつき合いの関係、性差、平均在職期間などについて文化間で違いがあります。

 

②時間と空間

時間については各文化で大まかな単位時間があるとされ、約束の時間に遅れる場合などに典型的に現れます。

 

ある国ではそれが15分であり、ある国では30分だったりします。相手との距離にも最適とされる対人間の距離があり、一般にラテン系では近く、アングロ・サクソン系は遠いといわれています。

 

③学習方法

テキストを用いた学習方法を多用するか、実習のような体験学習を重んじるかといった違いがあります。

 

④役割

子どもや高齢者の役割、生活がどれくらい家族中心に行われるか、男女の役割、つき合いにおける適切なふるまい方などに、文化による違いがあります。

 

⑤集団と個人の重要性

個人より集団に重きをおく社会は、日本をはじめアジア諸国、ラテンアメリカなどにみられます。

 

⑥儀式と迷信

その文化にとっては大切な儀式も、ほかの文化の人には迷信とみられがちです。

 

⑦階級と地位

階級、地位といった区別はどの文化にもありますが、ある職種の人、例えば教師に対して払われる敬意などには文化によって大きな差があります。

 

⑧価値観

個々の価値自体は共通していても、どの価値がどういう場合に重んじられるかという価値体系が異なっていることがあります。

 

⑨帰属意識

家族、友人などとの社会的な活動の共有、愛着、連帯感、自己評価へのサポート、指導などからなる帰属意識が、異文化への渡航によって失われます。

 

⑩偏見と自文化中心主義

偏見には、複雑な情報を整理する、自己像を保護するといった機能もあります。

 

また、自文化中心主義は、世界的に広く認められます。

 

⑪不安

異文化適応に不安はつきもので、緊張感、被害的な思い込みなどの症状が現れます。

 

また、過度の異文化体験の負担から、燃え尽き状態になったり、不安の裏返しとして、社会的な規範からはずれた行動に出ることもあります。

 

⑫感情経験と期待はずれ

感情経験が身体化されて身体症状が出現したり、期待はずれから欲求不満になることがあります。

 

⑬あいまいさ

情報不足のなかで決定をしたり、似たような状態でも、意味合いが異なったりする場面があります。

 

あいまいさへの耐性は、異文化適応の重要な要素の一つです。

 

⑭語学への感情反応

言葉で表現できないため、身振り手振りに頼ったり、いつも人に教えてもらわなければならず、子どもに戻ったような状況におかれ、自己評価が傷つきます。

 

⑮カテゴリー化

過去の例に基づいてカテゴリー化するときに、一般化が行きすぎると、ステレオタイプな見方が生まれてしまいます。

 

⑯細分化

あるまとまった概念がどういった状況でどのように区別されているか、また、どのような下位概念があるかを理解する必要があります。

 

⑰推測・理由づけ

相手がなぜある行動をとるかといった理由を推測する際に、いろいろな状況的要因を考えられず、短絡的に結論を出してしまうことが誤解のもとになります。

 

 

こうしたカルチャーショック要因の存在は、渡航前にはあまり意識されないものです。

 

自文化で形成された考えをそのまま異文化の理解にあてはめようとすると、適応することが難しくなってしまいます。異文化の環境に合わせて調整することが必要です。

 

 

コミュニケーションがうまくいかないと、異文化に対する思い入れが強い人ほど、現実とのギャップに悩むことになります。

 


 

 

 

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