離人症は治りにくい

離人症は治りにくい

 

 

離人症は、いったん症状が定着してしまうと、なかなか治りにくいといわれています。

 

不安障害やうつ病のように薬物治療の効果もあまりありません。

 

 

カウンセリングで医師のアドバイスを受けながら、実感できた瞬間を思い出したりするうちに回復に向かうこともありますが、多くは回復に時間がかかるか、症状がある状態を受け入れて生活していくことになるといわれています。

 

ただ、離人症の場合、自分に何が起こったのかがわかるだけでも、本人の気持ちはかなり落ち着くケースが多いものです。

 

 

離人症に陥った原因がわかれば、それを徐々にとり除いていきます。

 

自然に治っていき、症状が軽減される場合もあります。

 

自我の確立に伴って発症したケースでは、精神的に成長し、自分なりの価値観ができあがることが解決につながることも多いとされます。

 

 

さらに、ほかの病気の症状として出ているケースでは、もとになっている病気の治療によって離人症もよくなります。

 

不安障害の場合は抗不安薬など、うつ病の場合は抗うつ薬、統合失調症の場合は抗精神病薬がよく効きます。

 

 

また、身体疾患の場合も、その疾患の専門的な治療を受けることによって、離人症も軽減されます。

 

 

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離人症が慢性化した離人症性障害

 

離人症の状態を何度も繰り返したり、長期間にわたって症状が続いて、慢性化してしまうと非常に治りにくく、実感がない状態に対する本人の苦痛が大きくなります。

 

 

離人症が慢性化すると、離人症を主症状とする一つの精神疾患に分類されます。

 

 

アメリカ精神医学会による診断基準(DSM-Ⅳ)では、離人症性障害とよばれているものです。

 

 

DSM-Ⅳでは、離人症性障害は、耐えがたい現実などによって心が麻痺した状態になる解離性障害の一つに分類されています。

 

以前は離人神経症、離人障害などとよばれていたもので、神経症という診断名が正式には使われなくなった今でも、日本の精神科の現場では、離人神経症というよび名がよく使われています。

 

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離人症がよくみられる症状であるのに対し、離人症性障害と診断される人は比較的まれだといわれています。

 

ほかの病気や障害がある場合は、離人症はその症状としてとらえられ、離人症性障害という独立した疾患と診断されるのは、あくまでも離人症を示すほかの病気がない場合に限られるからです。

 

 

離人症性障害の人は、知能や人格にはまったく問題がなく、聴覚、視覚などの知覚にも障害がありません。

 

そのため、現実に対する認識は正常に保たれているのですが、本人がその現実を実感できない状態が続きます。

 

 

客観的には何の異常もみられないのですが、本人の感じ方に問題があるために、社会生活上、少なからず障害となってしまいます。

 

離人症は、本人にとって受け入れにくい現実や心の葛藤から逃れるための無意識の防衛とも考えられています。

 

離人症は、独立した病気としてではなく、ほかの病気の症状として出ている場合が多いので、症状がみられたらなるべく早く精神科などを受診し、統合失調症といった精神疾患を見逃さないようにすることが大切です。

 

また、本人は症状を訴えにくい場合が多いので、周囲の人は症状自体を理解できなくても、本人の苦痛を察して見守るようにしましょう。

 

治療には時間がかかるので、根気よく前向きに取り組むことが必要です。

 

 

 

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