解離性障害とは

解離性障害とは

 

 

人は誰でも、成長・発達していく過程で、最初は両親や家族などを通じて、社会や文化とかかわりながら、次第に自己を形成していきます。

 

そして自己の一貫性と連続性を維持しながら、自分は誰で、何に帰属しているのか、つまり自分は自分であるという同一性(アイデンティティー)を確立していきます。

 

 

しかし、正常に統合されているはずの同一性や記憶、意識などの機能が障害されたり、あるいは変化することがあります。

 

私たちは、きわめて困難な事態に直面して大きな葛藤にさらされたとき、夢であってほしい、逃れられるものなら別世界に行きたいと願ったりします。

 

 

例えば性的虐待といった子どものころの心的外傷があったりすると、それを起きなかったものとして意識から葬り去り、無意識へと切り離してしまう一種の心理的防衛反応によって自己の一貫性を保とうとするのです。

 


 

 

このような無意識の心の動きは、解離のメカニズムとよばれており、私たちが心理的に生き延びるために授かった知恵といってもよいでしょう。

 

以前は、こうした解離症状はヒステリーとして扱われていましたが、アメリカ精神医学会の「精神障害の分類と診断の手引」(DSM-Ⅳ)の診断基準では、解離性障害と定義しました。そしてそれを、

 

  1. 記憶に障害が起こり重要な個人的出来事が思い出せない解離性健忘
  2. 日常生活から逃避し、過去を忘れ去って新しい同一性を装う解離性遁走(とんそう)
  3. 通常の同一性が失われ新しい同一性にとって代わられる解離性同一性障害
  4. 自分があたかも外部の傍観者であるように感じる離人症性障害
  5. 特定不能の解離性障害

 

に分類しています。

 

解離性障害には、一過性のものから慢性的なものまで、また部分的なものから全面的なものまでさまざまな症状がありますが、脳の器質的疾患はなく、意識消失、心因性の記憶喪失、同一性障害、感覚遮断などの症状が共通してみられます。

 


 

 

 

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