家庭内暴力の形態とタイプ 【家庭内暴力は、四つの類型に分かれます。】

家庭内暴力の形態と類型

 

 

家庭内暴力は通常、言葉による攻撃から始まります。親を「おまえ」とか「おい」とか呼び捨てにして、大声を出したり、汚い言葉でののしったりします。

 

「おまえに子どもの気持ちがわかるか」とか「育て方が悪いからこうなった」などと、学校や社会にうまく適応できないのは親のせいだとして、激しく責めたてます。

 

 

言葉の暴力がエスカレートすると、今度は殴ったりけったり、家具を壊したり、ときには親を土下座させて謝らせたりと、さまざまなかたちの暴力を振るうようになります。

 

なかには親が外傷や骨折を負って、医師の治療を必要とするケースもみられます。

 

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家庭内暴力のタイプ

 

家庭内暴力を理解するために、いくつかのタイプに分けて考えようという試みがなされています。

 

実際の治療を行う際の指針となるのが、精神医学の考え方です。

 

 

この観点から家庭内暴力は、四つの類型に分かれます。

 

①一般型

はっきりした精神障害は認められませんが、それに近い状態にあると考えられるタイプです。

 

親に対する嫌がらせや反抗心が強く、暴力は長期にわたるのが特徴です。

 

②一過性型

日ごろから腹立ちや反発する気持ちがうっ積して、親の一言やちょっとした態度をきっかけに、爆発するタイプです。

 

③神経症型

強迫性障害不安障害などにかかっていて、家庭内暴力は症状の一部であったり、苦しみを逃れる手段であったりします。

 

暴力が長期にわたって繰り返されます。

 

④統合失調型

統合失調症などの精神病や精神障害によって、情緒が不安定になっているもので、暴力は衝動的かつ突発的で、予測がつきません。

 

 

以上の四つのタイプのなかで最も多いのは、一般型です。

 

このタイプの家庭内暴力は思春期のさまざまな挫折から起きる典型的な問題行動であることから、「思春期挫折症候群」とよばれています。

 

 

 

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