性同一性障害をもつ人の悩みとカミングアウト

性同一性障害をもつ人の悩みとカミングアウト

 

 

性同一性障害をもつ人の悩み

 

男(女)であるにもかかわらず女(男)の格好をしたり、同性を好きになるのは、一般の人からみれば、奇異に感じられますが、本人がそのように振るまうのは、それが自分にとって本来の性であるからです。

 

たまたま、心とからだの性が一致していないだけで、その行動を嘲笑されることに性同一性障害をもつ人は悩み、苦しみます。

 

 

性同一性障害をもつ人は、社会的に、ときには家族からも孤立し、仲間はずれやイジメにあい、自尊心が低くなったり、人づき合いが苦手になったりします。

 

こういった悩みや苦しみから、抑うつ傾向と自殺企図の危険性が非常に高くなります。

 

 

また、反対の性の服装をして、望んだ性で社会生活を営み、心とからだの不一致を解消しようとしても、社会的には、戸籍謄本や住民票、年金手帳を見ると、戸籍上の性別がわかってしまうため、会社に正社員として勤務することが困難になります。

 

保険証やパスポートに記載されている性と見た目が違うため、病医院や海外に行くとき、選挙の際の身元確認などにも不自由が伴います。

 

 

諸外国では、戸籍上の性別を変えることができたり、同性の間での婚姻も認められているところもありますが、日本では一緒に暮らしているパートナーがいても婚姻は認められていません。

 

 

性同一性障害のカミングアウト

 

カミングアウトとは、自分の性の志向をまわりの人に公表して、理解を求めたり、差別に立ち向かうことです。しかし、さまざまな問題からカミングアウトをしている人は少数派です。

 

性同一性障害の人の場合、カミングアウトは、二つのケースがあります。

 

 

自分が性同一性障害であることを公表して、差別や偏見と闘う場合と、すでに選択した性で生活して社会に溶け込んでいる人が、過去の経歴を周囲の人に明かすケースです。

 

後者の場合、すでに望んだ性で問題なく暮らしており、カミングアウトすることで周囲の人との関係に亀裂が生じるおそれがあるので、あまり行われません。

 

 

いずれにしても、カミングアウトは、周囲の差別や偏見と闘うことを意味するので、本人にとっては、大変な勇気と覚悟がいることです。

 

 

 

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