過換気症候群(過呼吸症候群)とパニック障害との関連

過換気症候群(過呼吸症候群)とパニック障害との関連

 

 

過換気症候群(過呼吸症候群)の症状は、1994年に出されたDSM-Ⅳ(「精神疾患の分類と診断の手引き」アメリカ精神医学会編)で、不安障害の一種に分類されているパニック障害によく似ています。

 

 

パニック障害は、動悸、発汗、身ぶるい、呼吸困難、めまいなどの症状が複数現れるパニック発作を主症状とするもので、パニック発作が繰り返し起こるのではないかという不安にとらわれる予期不安を伴うのが特徴です。

 

 

パニック発作の症状にはほかに、窒息感や胸痛、吐き気、しびれ、制御困難感、冷感・熱感といった身体症状、死の恐怖、現実感の消失などの精神症状もあげられています。

 

これらのなかで四つ以上の症状が突然現れ、10分以内にピークに達するのがパニック障害です。

 

 

ここにあげた症状の多くは、過換気症候群でもよくみられます。

 

実際、同じ症状の患者を、ある医師は過換気症候群と診断し、別の医師はパニック障害と診断するということはめずらしくなく、この二つの疾患は明確に区別されなくなっています。

 

 

むしろ、さまざまな病気と関連する過換気症候群のなかに、過換気発作を伴うパニック障害が含まれるということができます。

 

パニック障害は、その概念がDSM-Ⅲに登場したのが1980年で、それ以前は不安神経症や恐怖症などとよばれていました。

 

スポンサーリンク


 

精神疾患の診断は、DSMを基準に行われる傾向にあるので、正確に診断すれば、過換気症候群として治療を受けているなかには、パニック障害とされるべき患者が多数含まれていると考えられます。

 

 

過換気症候群と診断されている患者のうちパニック障害患者の占める割合は、研究者によってばらつきがあるものの、総じて高く、70%とも80%ともいわれています。

 

 

また、過換気症候群とされているもののなかには、DSMに従って診断すると、不安障害の分類のなかのほかの疾患にあてはまるケースもあります。

 

 

例えば特定の物や状況に強い恐怖を感じて避ける特定の恐怖症、つらい体験が癒されずに心の症状が残る(心的)外傷後ストレス障害などです。

 

 

また、以前は転換型ヒステリー神経症とよばれていた転換性障害、うつ病や人格障害でも、過換気症候群の症状がみられることがあります。

 

 

 

スポンサーリンク


 

合わせて読みたい記事

過換気症候群(過呼吸症候群)とは?
過換気症候群(HVS)は、突然呼吸が乱れて息を吸いすぎてしまう過換気発作(過呼吸)に続いて、胸苦しさや胸の痛み、動悸、頭痛、めまい、手足や口のまわりのしびれ、けいれんなど、全身に多彩な症状が現れる症候群です
過換気症候群(過呼吸症候群)の原因とメカニズム
過換気症候群(過呼吸症候群)の原因と起こるメカニズムは、次のようなものだと考えられています。
過換気発作(過呼吸)を起こすからだの病気とその特徴
過換気発作を起こす原因には上記のようなものがあります。一般に過換気症候群といわれるのは、からだの病気がないにもかかわらず、発作的に過換気状態に陥り、それに伴ってさまざまな身体症状や精神症状が出てくるものを指します。
リスクが大きい紙袋再呼吸法(ペーパーバック法)
過換気発作(過呼吸)を改善するためには、しばらく息を止めて、酸素を吸い込まないことです。以前は紙袋を口にあて、自分の吐いた息を再び吸い込む紙袋再呼吸法(ペーパーバック法)が有効とされてきました。
過換気症候群(過呼吸症候群)の治療
過換気症候群(過呼吸症候群)の治療では、症状をとり除くのはもちろん、精神的ストレスに対する耐性をつけて、ストレスがかかっても発作が起こらないようにすることが大切です。

このページの先頭へ戻る