過換気症候群(過呼吸症候群)の原因とメカニズム

過換気症候群(過呼吸症候群)の原因とメカニズム

 

 

過換気症候群(過呼吸症候群)が起こるメカニズムは、次のようなものだと考えられています。

 

まず、不安や緊張、恐怖感といった精神的ストレスが原因となって過換気発作が始まります。

 

 

深くて速い呼吸を続けていると、体内にとり込まれる酸素の量と、体外に排出される二酸化炭素の量が増加します。

 

その結果、血液は、酸素が過剰で二酸化炭素が不足した状態となります。

 

 

血液は、酸素が過剰になるとアルカリ性になります。これを呼吸性アルカローシスといいます。

 

 

アルカリ性の血液は、脳の血管を収縮させます。

 

すると、脳の中では酸素不足の状態が起こり、脳に支配されているからだのさまざまな機能に障害が出てきます。

 

心臓がドキドキしたり、めまいがしたり、しびれたりといった症状が出てくるのはこのためと考えられます。

 

 

脳には呼吸中枢もあるので、酸素不足は呼吸中枢にも刺激となって伝わります。

 

 

この刺激を受けた呼吸中枢からは、酸素をとり込むよう呼吸器に指令が出されます。

 

すると、実際には血液中の酸素が過剰になっているにもかかわらず、酸素をとり込む作用が盛んになり、呼吸はますます激しくなってしまいます。

 

 

この悪循環が、一連の過換気症候群(過呼吸症候群)の発作と考えられており、発作が継続する時間は、約30~90分といわれています。

 

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過呼吸症候群(過呼吸症候群)はどのような心の問題で起こるのですか?

過呼吸症候群(過呼吸症候群)は、呼吸器に器質的な障害はみられず、精神的な要因で起こる発作性の呼吸障害で、特に思春期の女子に多くみられます。

 

 

多くの場合、家庭内や学校における人間関係、思春期特有の将来に対する落ち着かない気持ち、不安感や焦燥感といった精神的な要因です。

 

一般に激しい運動や発熱、入浴、手術などの身体的要因、授業中やテスト中などの不安状態や怒りの感情が引き金となって、スムーズに息ができない発作状態が現れます。基礎疾患として気管支ぜんそくがある場合もあります。

 

 

本人は発作の原因となっている心の問題をうすうす感じていることが多く、それを言葉で表現できないことが要因になるようです。

 

心身症は「失感情症・器官言語」ともいわれ、ストレスの感じ方や発散の仕方が強いために身体病という形をとって現れるものです。

 

こうした点を理解してあげることが症状を軽快させることにつながります。

 

 

 

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