ノイローゼの診断とノイローゼの治療方法

ノイローゼの診断とノイローゼの治療方法

ノイローゼの診断とノイローゼの治療方法

ノイローゼの診断とノイローゼの治療方法

 

 

ノイローゼの診断

 

日本でのノイローゼの診断基準は、は以下のとおりです。

 

  • A.「不安、恐怖、強迫、ヒステリー、心気、抑うつ、離人、その他」の症状のうち、少なくとも1つが認められる。
  • B.症状のために相当期間(多くは1か月以上)にわたり、(1)自覚的に著しい苦痛を感じる。(2)同時に、あるいは社会的ないし職業的な活動に何らかの支障をきたしている。
  • C.原則として、病気に対しての認識があり、現実検討能力は保たれ、自我機能の深刻な障害はない。
  • D.症状と性格傾向の間に心理的な関連が認められる。
  • E.統合失調症、感情障害、器質性精神病、薬物中毒、てんかん、環境反応などに起因しない。

 

しかし、このように細かく基準が定められても、健康な人との区別はかなり難しいものです。

 

 

強迫性障害の儀式やおまじないが「くせ」のひとことで片づけられるケースもありますし、他人からみれば「ちょっとこだわっている」程度でも、思い悩んで病院でみてもらうと、ノイローゼと診断されることもあります。

 

 

脳波を調べても変化がないので、客観的な判断があいまいなのが現状です。

 


 

ノイローゼの治療方法

 

精神療法

 

ノイローゼの患者に一番大切なのが心のケア、つまり精神療法です。

 

精神療法には「精神分析」「行動療法」「自律訓練法」「カウンセリング」などがあり、単独で行うより、抗不安剤などの薬物を併用することが多いようです。

 

精神分析

寝椅子に仰向けになり、頭に浮かぶことを医師に伝えます。

 

この方法は過去にさかのぼってノイローゼの原因を探ることができますし、治療の方針を決める手段にもなります。

 

自律訓練法

「右手が温かくなる」「左手が重くなる」といった自己暗示によって、自律神経のバランスを回復させます。

 

行動療法

心理的な支持を与えたうえで、訓練によって行動を修正しようという方法です。

 

高所が苦手な人は少しずつ高いところに上がる、人込みが嫌いなら少しずつ人を増やすなど、恐怖を感じる状態を徐々に慣らしていきます。

 

 

このほかにも、5~8人がチームをつくってカウンセリングを行う「集団療法」、森田正馬医師が考案した「森田療法」、絵画や音楽、箱庭など非言語的なものを通して自己表現をしていく「芸術療法」、ヒステリーなどに効果のある「催眠療法」などがあります。

 

 


 

森田療法

精神医学者の森田正馬(もりた・まさたけ1874~1938)氏が考案した日本特有の精神病者の治療法のひとつで、ノイローゼの患者にも効果があるといわれています。

 

森田療法を行っている施設は限られていますが、1週間に1回外来治療をする「外来式」と「入院式」の2種類があります。

 

 

外来式は1週間の日記をつけ、それを見ながら生活指導や集団精神療法を受けます。

 

重症になると2~3か月入院して治療を受けます。はじめの1週間は個室で洗面や排便、食事以外の時間をベッドで横になって過ごします。

 

 

その間はテレビやラジオ、新聞、雑誌、会話はすべて禁止です。これは心身の疲労回復や自我の再確認、苦しみを乗り越えたんだという体験をさせるのが目的です。

 

1週間後に軽作業やレクリエーション、スポーツなどを行いながら、ふつうの生活にもどしていきます。

 

また、入院中は毎日、日記を提出し、個人面接をします。

 

薬物療法

 

精神療法の補助的手段として用いられます。

 

中枢神経に作用し、幻覚や妄想を抑える鎮静効果のある抗精神薬、精神安定剤とよばれる抗不安薬、抗うつ剤などを症状に応じて使います。

 

 

ノイローゼは、「セロトニン」という脳内の神経伝達物質が減っていることが多いので、セロトニンの量を増やす効果のある抗うつ剤(SSRI)が向精神病薬(安定剤)とともに使われます。

 

パロキセチン Paroxetine
パロキセチン Paroxetine 20mg・40mg
強いセロトニン増加作用があります。症状がひどいときには有効な薬ですが、症状が改善し、薬を止める時に、頭痛や吐き気などの減薬に伴うなどの副作用が起こりやすい薬です。

フルボキサミン Fluvoxamin
フルボキサミン Fluvoxamin 50mg
パロキセチン(パキシル)ほど強いセロトニン増加作用がないので、薬を止める時の減薬症状(副作用)が起こりにくいのが特徴です。


 

薬ではなくサプリメントで症状を緩和したい方は以下の関連記事(セロトニンサプリ)を参考にしてください。

 

 

ノイローゼに有効な漢方

【第2類医薬品】ツムラ漢方 苓桂朮甘湯/りょうけいじゅつかんとう 24包 エキス顆粒

苓桂朮甘湯は神経質、ノイローゼ、めまい、動悸、息切れ、頭痛などに効果があり、神経症の治療にも用いられています。

【第2類医薬品】ツムラ漢方 黄連解毒湯/おうれんげどくとう 24包 エキス顆粒

黄連解毒湯は不安やイライラ感、動揺、不眠、ノイローゼなどの精神症状に有効です。

 

家族の対応

 

患者には病院での治療以上に家族の協力が必要です。

 

神経症の人に手洗いや戸締まりなどの儀式がある場合、治療ではその回数を減らそうとします。

 

たとえば、いつも儀式を3回やっている人には、少しがまんして2回ですますようにしてもらい、やがて1回に減らしていきます。

 

 

この治療の過程で、本人がたとえ小さな壁でも乗り越えられたときには、「よかったね」とほめることが大切です。

 

悩みを相談されたら、「この人の性格だと、この場面ではこう感じたんだろう」と相手の身になって話を聞きます。

 

 

明確な答えが出なかったとしても、「自分のことをこれだけ親身になって考えてくれた」と安心感を得ることも多いようです。

 

反対に「強い心をもとう」「くじけちゃいけない」と励ます言葉は、自分で心をコントロールできない人にとってはかえって、余分な負担になってしまいます。

 

 

毎日、患者と接しているわけですから、ときには「うるさい」と思うかもしれません。

 

また、家族同士で責任を押しつけ合い、患者をじゃま者扱いすることにもなりがちです。

 

そうした場合、定期的に家族会議を開いたり、家族そろって食事や旅行に行ったりするのもひとつの方法かもしれません。

 


 

ノイローゼの病院のかかり方

 

心の病気をみる医療機関は、心療内科や精神科、神経科などです。

 

身体症状がある人は内科を受診します。

 

 

本人がノイローゼだと思っていても、本当はほかの疾患という可能性もあるからです。

 

内科では必要に応じてほかの科を紹介してくれるので、病気の総合窓口と思ってよいでしょう。

 

 

心療内科はからだの症状を抑える治療と心の治療をいっしょにやってくれるところです。

 

ストレス性の胃潰瘍などは両方の治療が必要だからです。心療内科は内科の一部として組み込まれていたり、独立した科だったりとさまざまですが、最近は多くの病院に設置されています。

 

 

神経科は、器官としての神経の病気をみる場合と、精神科と同じ意味の心の病気を扱う場合があります。

 

精神科は統合失調症などの重い精神病を扱うだけでなく、軽いノイローゼの治療も行っています。

 

 

結局、単なるからだの症状だけでなく、心配ごとや悩みがからだに現れていると感じるなら心療内科へ行き、心の不安だけだったら精神科を受診するのがよいでしょう。

 


 

ノイローゼの再発予防のために

 

ナイフで手を切ってしまった場合、だれもが次から安全な方法を考えます。

 

階段を踏みはずした人は、注意深く上り下りするようになります。

 

 

このように人間はトラブルを解消し、回避する方法を学んでいきます。ノイローゼの人は、ストレスを避ける方法を身につければよいわけです。

 

 

一番望ましいのは話を聞いてくれる人を見つけ、自己表現をすることです。表現することで心が落ち着き、気持ちが軽くなります。

 

 

また、「発作が起きたらどうしよう」「発作が起きてほしくない」などと思うのではなく、「起こっても仕方がない」「万一、発作が起きたとしても、どうにかなるだろう」というような、よい意味での開き直りも大切です。

 

 

ノイローゼは環境によって大いに左右されます。それだけに治療には、家族の理解と助けが欠かせません。

 

話をていねいに聞いてあげるだけでも、患者の気持ちはずいぶん楽になるものです。

 


 

 

 

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