人格障害(パーソナリティ障害)への対応(アプローチ)

人格障害(パーソナリティ障害)への対応(アプローチ)

人格障害(パーソナリティ障害)への対応(アプローチ)

 

 

人格障害(パーソナリティ障害)は、症状やその程度が実に多様であるため、患者の特質や障害の類型に適した個別の治療が必要とされます。

 

 

人は誰でも自分自身の人格的な問題について、認めようとはしないことが多いものです。

 

 

人格障害(パーソナリティ障害)の患者も、抑うつ、不安、不眠といった精神症状が現れていたり、摂食障害、自殺企図、アルコール依存などの問題行動を起こし、周囲の人に促されて仕方なく病院を訪れるのが現状です。

 

 

そこで、まず現れている症状に対し、薬物療法や精神療法によって軽減を図り、そのうえで問題行動の解決にポイントをおいた治療を始めます。

 

人格障害(パーソナリティ障害)の治療では、その人が社会生活を送っていくうえで、変化に対してより柔軟な対応ができるように、本人の人格の発達や成長を促していくことが基本となります。

 

 

しかし、人格は、生まれた時点から少しずつ形成され、習慣化してきた根深いもので、それを変えようとするのは容易ではありません。

 

さらには、患者本人にその意欲がなければ、治療の意味がないのです。

 

 

そこで、最初から人格の問題には踏み込まず、精神療法を根気よく続けて症状の改善を図りながら、患者自身が自分の性格の偏りに気づき、自然に問題の本質部分に触れられるようにしていきます。

 

 

家族が患者の病態にまき込まれていたり、人格障害(パーソナリティ障害)が家族関係に起因していると考えられるケースでは、本人へのアプローチと同時に、家族にも定期的にカウンセリングを行う必要があります。

 

家族も医師とのコミュニケーションを積極的にとり、障害の内容や原因、背景などに対して十分に理解しなければなりません。

 

 

また、本人との接し方や援助方法について指示を受けることも重要です。

 

人格障害(パーソナリティ障害)の患者への対応で難しいのは、治療の場での理解や指摘、アドバイスが、かえって依存性を助長したり、あるいは侮辱や軽蔑と受けとられ、ますます破滅的な方向へと向かう可能性があることです。

 

その点からも、患者との間にある程度の距離をおきながら、慎重に対応していきます。

 

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人格障害(パーソナリティ障害)は現代社会の象徴

 

近年、家庭内暴力不登校摂食障害、自殺企図、引きこもりといった問題行動で、精神科を受診する人が増加してきています。

 

 

また、社会においても、感情をコントロールできずに、事件を引き起こす青少年が後を絶ちません。

 

 

人格障害(パーソナリティ障害)は、一部にみられる特殊なものではなく、現代社会そのものを象徴する病態になりつつあるといっても過言ではないでしょう。

 

しかし、人格障害(パーソナリティ障害)に対する治療や対応は、まだ発展途上の段階です。

 

医療現場はもちろん、学校、地域などにおける今後の援助体制の充実が期待されます。

 

 

同時に、こうした病理を生んだ現代社会の価値観や生活を、一人ひとりがあらためて見直してみることも必要です。

 

子どもたちの健全な人格形成ができるような社会環境をつくることが求められているといえるでしょう。

 

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ボーダーライン・カップル

 

夫婦のどちらかが境界性人格障害、つまりボーダーラインで、そうではない配偶者とさまざまなトラブルを抱えながらも、長年にわたって夫婦関係を継続しているケースを、ボーダーライン・カップルとよんでいます。

 

 

ある研究によれば、ボーダーラインの人同士が安定した夫婦関係を保つことは非常に困難だといわれています。

 

しかし、自己愛性人格障害の人とボーダーラインの人がカップルになると、安定した関係が続くことが多いとされているのです。

 

このような場合では、妻がボーダーラインというケースがほとんどです。

 

 

孤独感、そして「見捨てないでほしい」という欲求が強いボーダーラインの人に対して、自分が特別な存在であるという意識の強い自己愛性人格障害の人は、「自分がいなければこの人は生きていけない。自分が救わなければ」という使命感を抱きます。そして相手を支えることに生きがいを覚え、自己愛を満足させるのです。

 

 

激しすぎる愛や自己の満たし合い、傷つくことと償うことを繰り返すボーダーライン・カップルの日常は、ともすれば劇的すぎて、心休まるときがないようにも思われます。

 

しかし、特有の相補性ゆえに、関係を保っていくことができるのです。

 

 

 

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