精神療法(心理療法)の分類

精神療法(心理療法)の分類

精神療法(心理療法)の分類

 

 

精神療法には、体系化された分類法はなく、一般的には、治療の目的や治療者と患者のかかわり方などから、表現的精神療法、支持的精神療法、洞察的精神療法、訓練療法の四つに分類されます。

 

また、治療期間の長さ、患者の人数や単位などによって分類されることもあります。

 

ただし、実際に行われている治療を、明確に分類することは難しく、理論上はしばしば対比される支持的精神療法と洞察的精神療法が、現実には連結して行われるケースも少なくありません。

 

また、精神療法を積極的精神療法と支持的精神療法の二つに大きく分けている研究者もいます。

 

精神疾患や心の葛藤などの心理的問題を、さまざまな技術や工夫によって積極的に、根本から解決しようとするのが積極的精神療法です。

 

 

これに対して支持的精神療法は、治療者が患者をあらゆる方法で支えながら、患者が精神的にうまく折り合いをつけられるようにする精神療法で、根本的な解決よりも、今の状態を受け入れ、そのうえで現実に対処していく保存療法とも考えられます。

 

 

治療者によって、いくつかの精神療法が組み合わされて行われていることもめずらしくありません。

 

多くの精神療法に共通しているのは、患者の心理的苦痛の軽減を目指しているという点です。

 

そのために治療者が工夫を重ねるうちに、複数の精神療法が混ざった独自の手法が生まれることもあります。

 

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表現的精神療法

 

別名カタルシス法ともよばれ、患者が感情を十分発散し、心理的な事実を明らかにすることが目的です。

 

治療者が患者の話に聞き入ることで、患者は不安や解決困難な出来事に伴う不満、苦痛、憎しみ、くやしさなどの心理状態を表現します。

 

客観的な事実や、論理的であることよりも、感情の発散が大切です。すべての精神療法の出発点ともいえます。

 

治療者は患者を受け入れ、不安や緊張、恐怖などの気持ちをやわらげていきます。

 

支持的精神療法

 

治療者が患者の状況や思考を変化させるのではなく、今ある状況のなかで、精神的にうまく折り合いをつけて危機状況を解決できるようにするのが目的です。

 

治療者は患者の深層心理などには触れず、あくまでも現実に起こっている状態に対処するために、慰めたり、励ましたり、助言したりします。

 

治療者は患者の人格や能力、状態に応じた支持の仕方を考え、実践します。患者は治療を受けているという感じがしないケースも多いようです。

 

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洞察的精神療法(精神分析、力動精神療法、ユング派精神分析)

 

治療者は患者を理解し、患者自身も自分の心理状態を理解できるよう援助します。

 

人格の構造を変えることが治療の目的となります。そのためには、深層心理の分析など積極的なかかわりも必要で、支持的精神療法と対比されます。

 

精神分析、力動精神療法、ユング派精神分析などが含まれます。

 

訓練療法(行動療法、森田療法、自律訓練法、認知療法)

 

学習や訓練によって、適応性の改善を図ります。ほかの療法に比べて治療者と患者のかかわりはそれほど強くありません。

 

行動療法、森田療法、認知療法、自律訓練法などが含まれます。

 

 

 

精神療法は、治療の対象、技法、治療の目的、治療する人の考え方など、いくつかの要素によって、さまざまに分化してきています。

 

それぞれの精神療法に独自の名称があり、個別の療法として用いられています。

 

精神療法は、一般的に上記のように四つに分類されますが、ほかにも治療期間、患者の人数や単位などによっても分類ができます。

 

 

 

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