思春期にみられる心理と心の揺れ

思春期にみられる心理と心の揺れ

思春期にみられる心理と心の揺れ

思春期にみられる心理と心の揺れ

 

 

思春期にみられる心理と心の揺れ

 

思春期は、身心両面で大きな変化のなかにあるので、病気や心の揺れが現れやすい時期といえます。

 

統合失調症対人恐怖摂食障害不登校家庭内暴力スチューデント・アパシー青い鳥症候群といった、多くの精神疾患や不適応状態が起こりやすい時期です。

 

 

これらの症状の現れ方は一人一人違いますが、そのきっかけとしては、精神的なつまずきや行きづまりが大きく関係しています。

 

 

器質的な病気はごく少なく、多くは一時的な発達過程での機能的異常や、精神的心理的要因によるものと考えられています。

 

以下で、その主ないくつかをみていきましょう。

 


 

スチューデント・アパシー

 

スチューデント・アパシーの症状

 

アパシーというのは、「無気力・無感動・無関心」という意味で、目標意識を失い、意欲や関心が低下し、現実との生き生きとした触れ合いが稀薄になっている状態です。

 

スチューデント・アパシーは、長期留年の高校生や大学生によくみられ、学業や仕事といった本業から遠のき、引きこもりがちになりますが、それ以外のアルバイトや趣味的なことには参加するのが特徴です。

 

 

大学2年の6月ころに発症する症例が最も多いといわれていますが、なかには30代、長く続く人だと40代まで症状が消えないケースもあります。

 

重症になると、5~6年も引きこもった生活を送ります。

 

スチューデント・アパシーの治療

 

薬物療法をベースに生活のリズムを取り戻す指導と、専門家による長期的なカウンセリングが必要です。

 

この病気の場合、本人はそれに伴う焦燥や不安などをあまりもたず、自ら治療を求めることが少ないという難しさはありますが、時間をかければ、成長するにつれて回復し、社会生活を送れるようになります。

 

 

スチューデント・アパシーにおちいるのは、発症する前は、積極的に本業に取り組んできた几帳面できまじめな性格の人に多くみられます。

 

傾向としては、勝ち負けに敏感で、敗北が予想される場合にはそういう場面から逃避しようとし、完全主義にこだわって、あいまいさに耐えられない、といったことが指摘されています。

 


 

摂食障害

 

摂食障害の症状

 

特に思春期の女子に起きやすい病気で、拒食症・過食症、その両方を繰り返す型などがあります。

 

いずれもその根底にあるのは、強いやせ願望や肥満恐怖で、やせようと思って拒食をすることから始まります。

 

 

そのうち、食欲のコントロールができなくなり、反動で過食になって、過食しては吐いたり、下剤や利尿剤を乱用したりするなど、食生活での異常が際立ってきます。

 

そして、病気の進行とともに、無月経、低血圧、低体温などをはじめとするさまざまな身体症状が現れ、悪化すれば死に至る場合もあります。

 

摂食障害の治療

 

この病気の背景には、精神発達の面から、成長過程に問題があることが指摘されています。

 

特に大人になりたくないという感情(成熟拒否)が強く、自我の形成が未発達であるほか、過保護、過干渉な母親の存在もかかわりがあるといわれています。

 

家族関係に問題がある場合が多いようです。

 

 

治療は身体(栄養管理)・精神(心理療法)両面から行われますが、かなり困難で、長期間をかけて専門家に診てもらう必要があります。

 

また、多くの場合、子どもに対して過保護・過干渉であったり、親の夫婦関係が悪いなど、家族関係に問題があるので、その改善も行うようにします。

 


 

不登校

 

不登校の症状

 

十分な能力をもっているにもかかわず、自分でもはっきりとわからないような不安や葛藤のために、学校生活への適応が困難になり、登校できない状態をいいます。

 

不登校の原因は一つではなく、学校、家庭、子ども自身、社会のさまざまな要因が複雑に絡み合って生じています。

 

 

不登校をタイプ別に分類すると、神経症的不登校、怠学型の環境性の不登校、目的変更による不登校などに分かれます。

 

学校生活の問題と密接にかかわっているため、学校では、子どもへの個別対応とともに、知育偏重ではない、子どもが充実感や存在感を得られるような、長所を伸ばす指導体制への見直しが求められています。

 

 

不登校の治療

 

不登校の治療は、専門家によるカウンセリングをはじめ、行動療法、遊戯療法、箱庭療法、家族療法などの心理学的治療が中心になります。

 

両親は1日でも早く登校させようしがちですが、子どもの精神的安定をはかり、自分を見つめる能力や、問題に対処する能力を高めていくことが先決です。

 

 

治療には一定の時間が必要ですが、特に中・高校生になると受診を拒否し、治療的アプローチに応じない傾向があるので、症状が改善されるまで3~4年以上もかかる場合も少なくありません。

 

早く解決するためには、家族、学校、治療機関の連携・協力が重要となります。

 

 

最近では、家族全体を一つの有機的なまとまりのシステムとして治療対象とする家族療法が、効果を上げているようです。

 

カウンセリングを受ける際には、本人と母親だけでなく、父親も同席することが特に重要です。

 


 

対人恐怖

 

対人恐怖の症状

 

他人の前に出るのが苦痛で、他人と同席する場面で、強い不安や精神的緊張が生じ、自分が他人に変に思われるのではないか、嫌がられるのではないかということを極度に気にする神経症の一種です。

 

具体的な症状の差により、赤面恐怖、正視恐怖、視線恐怖、自己臭恐怖、吃音恐怖などに分けられ、ほとんどが思春期に発症します。

 

 

こうした症状は、同級生との会話や授業中に起こることが多く、家族や親友などごく親しい人や、まったく見知らぬ人の前では起こりません。

 

対人恐怖の治療

 

他人の目を気にするあまり、「恥」を恐れておちいる誤った心理的防御のメカニズムを改善していくことが、主な治療方針となります。

 

心理療法により、時間をかけて取り組むことが必要で、ときには薬物療法も併用されます。

 

 

まず、赤面などの症状(身体現象)は、精神的緊張によって起こるもので、決して病的現象ではなく、思春期には、誰もが感じている不安なのだということを納得させることです。

 

そしてあるがままの自分を受け入れ、他人の思惑ばかりに過敏にならない生き方ができるように指導します。

 

一般的には、成人の年齢になるにつれて、症状は軽減していきます。

 

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