セックスレスの原因(「したくてもできない」場合と「しなくてもよい」の二つのケースに分けられます。)

問題となるのは、長期にわたってセックスがないことが、カップルや夫婦の双方、または一方にとって苦痛で悩んでいたり、精神的なストレスとなっているケースです。

セックスレスは、セックスを「したくてもできない」場合と「しなくてもよい」の二つのケースに分けられます。

「したくてもできない」場合の原因は男性ではED=勃起障害が一番多く、はじめての性交で失敗し、また失敗するのではないか、という予期不安が勃起の妨げとされます。

女性では、性嫌悪症が一番多く、男性の浮気や夫婦げんかを契機に性を回避する例が少なくありません。

「しなくてもよい」という人たちの理由としては、「同じ相手とのセックスに飽きた」「年だから」「カップル間の倦怠期」などがあがっています。
現代はカップルの絆が、性交以外にも多いためといわれています。

女性がセックスを楽しめない理由

セックスレスとは、特別な事情がないにもかかわらず、カップルや夫婦の間に1か月以上、性交あるいはセックスがなく、その後も長期にわたってセックスがないと予想される場合を指すもので、一時的な体調不良でセックスができないような状態を指すわけではありません。

また、お互いが長期にわたるセックスレスの状態を悩むことなく、心の交流も良好で順調に家庭生活などを営んでいる場合も対象外となります。

問題となるのは、長期にわたってセックスがないことが、カップルや夫婦の双方、または一方にとって苦痛で悩んでいたり、精神的なストレスとなっているケースです。
長期間にわたるセックスレスを苦痛と感じるのは、「セックスを楽しみたい」「性生活は心身の交流に欠かせない」という切実な思いがあるからです。

思いがありながら、パートナーとのセックスレスの状態が長く続いているからこそ苦痛を感じ悩むのです。

女性を対象とした性の意識調査をしたアンケート調査によれば、女性がセックスを楽しめない理由として「相手との関係に問題がある(35.5%)」「避妊が気になる(24.5%)」「後ろめたさが残る(15.5%)」などの性の悩みがあげられています。

セックスを楽しめない理由として、女性の3人に1人が「避妊のことが気になる」と答えている人が多かった点が注目されます。

避妊の問題は、カップル双方の相互理解と協力で、ある意味では簡単に解決できます。

また先のアンケート調査では、実行されている避妊方法は

  • 「コンドーム(80.6%)」
  • 「膣外射精(47.0%)」
  • 「基礎体温法(23.4%)」

の順になっています。

膣外射精は妊娠の危険性がとても高く、避妊法といえるものではありません。

膣外射精を採用する理由として「快感を損なうことがない」「男性が望むから」などの要求によることがあげられています。

このようなセックスの不平等がセックスを楽しめない原因の一つであり、ひいてはセックスレスの要因となっているケースが多いようです。

セックスを楽しむためには、パートナーと二人で話し合い、まず避妊法から見直してみることが大切です。

セックスレスの原因ランキング

  • 1位:ED(勃起障害)
  • 2位:性嫌悪症
  • 3位:性欲障害
  • 4位:性交疼痛症
  • 5位:性的回避
  • 6位:夫婦間葛藤
  • 7位:同性愛障害
  • 8位:腱けいれん
  • 9位:早漏
  • 10位:性成熟障害

セックスレス(性欲の低下)と嫌悪(セックス嫌悪症)が原因?

基本となる性欲相の障害が性欲障害で、性欲が低下したり欠如する性欲低下障害、特定の相手との性行為を極端に嫌う性嫌悪症の2タイプに分けられます。

性欲低下障害

男性の場合、症状としては勃起障害として現れるために、一見したところ興奮相の障害のようにみえますが、興奮相に至る前の性欲相の障害であることも多いものです。

「パートナーには性欲を感じないが、ほかの女性にはその気になる」というのは明らかに性欲相の問題です。
数年にわたってセックスレスになるのはこのタイプに多いといわれています。

ほかに「直前まではその気でも、パートナーのからだを前にして、いざというときに性欲を失ってしまう」というものもあります。

パートナーのからだから過去のいやな思い出を連想してしまい、性的欲求を自分から無意識的に消してしまうもので、ターンオフ・メカニズムといわれています。
この場合では、長期的な精神療法が必要になることが多くなります。

性嫌悪症

性欲相における女性の性欲障害のうちで、最も代表的な心因性の症状が性嫌悪症です。

パートナー以外の男性との性交なら無理なく空想できる場合と、性交そのものを想像するだけでも鳥肌が立ってくるというように強い嫌悪感がわいてくる場合とがあります。

性嫌悪症は、男性にはきわめてまれといわれています。

直接的な原因としてはパートナーとの口論やパートナーの浮気、男性側の勃起障害、レイプの被害体験などがあります。

女性の性嫌悪症は、直接原因が本人にとっては強烈なトラウマ(心理的外傷)となっていることが多く、性交疼痛症や膣けいれんなどの身体症状とも密接に関係しています。

カウンセラーなどの専門家による心理療法を受けることで改善を図ることができます。

過剰性欲
色情症ともよばれます。
過剰性欲とは何らかの精神疾患に付随した形で現れることがあります。

性欲を持て余し、裸で歩いたり卑猥な言葉を口にして異性に接近するなどの症状が出るとされていますが、このような医学的に純粋な過剰性欲はきわめてまれで、一般的にはどちらかといえば性的な欲求が強い人を指すことが多いようです。

セックスセラピー

性生活は、性のパートナーとの心身を通じた愛情交換です。

性の悩みは、基本的にはパートナーとの相互理解と助け合いのなかで解消し、お互いの工夫によって対策を講じていくべきものです。

それでも双方、または一方に不満が生じるときがあります。
性の悩みを抱えている場合、まず第一の相談相手はパートナーであるはずです。

ところが、ストレートに言い出せなかったり、言い出せてもうまく話せなかった場合、悩みはますます深刻になってしまいます。

不満が慢性的になり、解決の見通しが立たなくなったりセックスレスの状態が続くようなら専門医のアドバイスを受けましょう。

日本性科学会では、臨床心理士などがカウンセリングを実施しています。

また、精神科や産婦人科にセックスレスの問題を研究している専門の医師がいます。
治療はパートナーとともに行うことによって効果を発揮しますが、難しい場合は最初1人で相談にいくとよいでしょう。

倦怠期とセックスレス

出産後にセックスレスとなる原因は、倦怠期によるものといえるかもしれません。
しかし、夫婦間で手を握ったり、互いのからだをマッサージしたりといった身体的な触れ合いがあれば、特に本格的な治療を行うことなく、性生活を復活させることが可能と考えられます。

ただし、一方がセックスを強く望んでいるにもかかわらず、パートナーがまったく相手にしない状態で、日常的な身体的触れ合いもないようであれば、治療が必要かもしれません。

精神的な要因を背景にしたセックスレスは、2人そろって問題を解決していくという気持ちが持てないと、治療効果は期待できません。

夫婦性活は協力関係が持てないと、一種の喪失感から「うつ状態」になる場合もあります。

逆に、夫婦が一致協力してセックスレス状態を解消しようという気持ちを持てば、治療効果が高まり、問題を解決することができます。

また、夫婦関係はセックスがすべてではありませんから、特に高齢者の場合は、ペアとして人生を楽しむという視点も必要になります。

日本では欧米に比べて、こうした視点に欠けているともいわれています。