高齢者の自殺とその予防

高齢者の自殺とその予防

高齢者の自殺とその予防

 

 

高齢者の自殺率は、徐々に低下傾向にはあるものの、ほかの年齢層に比べて高くなっています。

 

現在では、60歳以上の自殺者は毎年およそ1万人以上とされ、多くの高齢者が自ら命を断っています。

 

 

高齢者の自殺の特徴として、まずあげられるのは自殺手段の確実性です。若い世代の自殺よりも死に至る確率の高い縊死(首つり)が圧倒的に多いのです。

 

高齢者の自殺既遂者の多くは首をくくって死んでおり、未遂者にも縊死を試みた人が圧倒的に多くなっています。

 

 

若年者の自殺では本当は「助けてほしい」という心理状態も働いて、手首を切ったり薬の服用などの比較的助かりやすい手段が選ばれるのに対して、高齢者の場合はより確実な自殺方法としての縊死が選ばれています。

 

 

 

また、自殺とうつ病との関連では、高齢者がうつ病になりやすい存在であることが指摘されています。

 

うつ病はきわめて自殺する確率の高い精神疾患です。うつ病になりやすい要因としては、喪失体験が大きく、その対象は心身の健康、家族や社会とのつながり、経済的自立、生きる目的などがあげられています。

 

 

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定年退職で仕事から去る、配偶者に先立たれる、子どもたちが結婚して独立していくなどの家族や社会とのつながりを失うケースでもうつ病が発現し、自殺へのきっかけとなります。

 

 

警察庁の統計では60歳以上の高齢者の自殺の要因は、第一が病苦であるとされています。高齢者はがんや糖尿病、高血圧や脳血管障害、心臓病などの有病率が高くなります。

 

 

しかし、自殺者にどのような疾患があったかを調べたところ、がんのような深刻な疾患はまれで、いわゆる慢性的な疾患をもつ人が大部分だったという報告があります。加齢とともによくみられる病気がほとんどだったのです。

 

つまり、病気が自殺の直接の原因ではないともいえるのです。

 

 

体力の衰えを感じたり病弱になることから将来への不安がつのると同時に、家族への心苦しさが生じたり、同居しているためにかえって家族からの疎外感や孤独感を抱くなど、心のわだかまりや葛藤を解決する手段として自殺が選択されているともいえます。

 

 

こうした状況下での高齢者の自殺を防ぐ方法として、まずあげられるのは持病の治療をして、身体疾患の改善を図ることです。

 

さらに高齢者が家族との絆を強めたり、社会参加できる環境づくりをすることが必要になります。

 

うつ状態、うつ病は治せるものであり、適切な治療は高齢者の自殺を減少させるために欠かせない施策です。

 

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女性は高齢者(60~69歳)の自殺率が高い

H29年3月発表 警察庁統計資料より
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/jisatsu.html

女性は高齢者(60~69歳)の自殺率が高い

女性では60~69歳の高齢者の自殺率が高くなっています。

 

 

 

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