キャベツの栄養素 ビタミンUは胃腸を守る効果効能がある
キャベツの特徴
早春から初夏が旬の春玉と、晩秋から初春に収穫する寒玉があります。
淡色野菜なので、β-カロチンの含有量は少ないのですが、潰瘍の抑制効果をもつビタミンUを含みます。
特徴1
新キャベツは軟らかく生食に向いていますが、たっぷり食べるためには、塩もみや加熱でかさを減らすとよいでしょう。
特徴2
生のせん切りキャベツをばりっとさせるには、水を切ってポリ袋に入れ、しばらく冷蔵庫で冷やしましょう。
水にさらすとビタミンの流出を招きます。
特徴3
ゆでるときに酢を少量加えると、臭みがとれます。
特徴4
スープも一緒にとれる煮込み料理にすると、栄養の損失を防ぐことができます。
キャベツは胃腸を守る効果がるビタミンUを含む
淡色野菜の代表的な一品で、生産地の異なるものが一年中出回っていますから、季節を選ばず、毎日の食卓に欠かせない野菜となっています。
栄養素としては、特にビタミンCを豊富に含み、キャベツの葉2枚程度で、1日に必要なビタミンCをほぼ摂取することができます。
ビタミンCは外側の葉と芯の部分に多いので、捨てずに利用しましょう。
キャベツの特徴は抗潰瘍性ビタミンとよばれるビタミンUを含むところにあります。
ビタミンUは、細胞の核酸の生成に必要とされ、摂取すると細胞分裂が盛んになって、胃や十二指腸の粘膜の修復がスムーズになると考えられています。
止血効果がみられるビタミンKの働きも加わって、キャベツは胃・十二指腸潰瘍を抑制する成分を含む野菜とされます。
胃・十二指腸潰瘍は再発率が高いので、日ごろから食事にキャベツをとり入れたいものです。
ビタミンC、Uは水溶性で、熱で壊れやすい性質をもつため、せん切りや塩もみ、野菜ジュースなどにして生食すると、効率的にとることができます。 あくがなく、生で食べやすい点もキャベツの長所です。
ただ、生食では火を通してかさを減らした場合ほど量はとれないので、調理法にバラエティーをもたせましょう。
そのほかの成分としては、比較的からだに吸収されやすいカルシウムや、整腸作用のある食物繊維などがあげられます。
また、キャベツは、硫黄を含む化合物のインチオシアネート、ポリフェノール類のフラボノイド、葉緑素など、発がん作用を抑制すると考えられている物質も含んでいます。
キャベツの選び方と保存方法
巻きがしっかりしていて、手に持ってみるとずっしりと重みがあり、外葉が緑色でつやがあるものが新鮮です。
ただし、春の新キャベツは葉が開きぎみで、みずみずしく軟らかそうな品を選びましょう。
半分に切ってある切り売り品は、切り口から傷んでくるので、丸ごと買って外側の柔から順に使っていくほうが長もちします。
底から芯のまわりに、斜めに包丁を入れてくり抜くと、葉をはがしやすくなります。
芯をとった穴に湿らせたキッチンペーパーをつめ、乾燥を防ぐためにスーパーの袋など大きめのポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
くり抜いた芯や、葉の軸の部分はみそ漬けにしたり、薄切りにしてしょうゆ漬けにすれば、無駄なく食べきることができます。
キャベツの栄養データ
()内は1日の栄養所要量に対する割合
食物繊維 | 1.1g |
---|---|
ビタミンC | 24mg(48%) |
リン | 15mg |
カルシウム | 24mg |
カリウム | 116mg |
鉄 | 0.2mg |
ナトリウム | 3mg |
マグネシウム | 7.7mg |
亜鉛 | 88mg |
※葉1枚65g中
キャベツを使った胃・十二指腸潰瘍を予防するメニュー
ポトフ
キャベツを丸ごと1個使い、たっぷり食べられるメニューです。
ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、鶏骨つきもも肉を一緒に煮込むので、手軽なうえに栄養バランスのよい一品となります。
スープには素材の栄養が溶け出していますから、一緒に飲めば無駄なく摂取できます。
肉や野菜のうま味があるので、調味料を控えた淡泊な味つけでもおいしく仕上がり、塩分の使用量も抑えられます。
キャベツとカッテージチーズのサラダ
キャベツはせん切りにして塩もみすると、かさが減り、まとまった量をとることができます。
タンパク質が豊富で低エネルギーのカッテージチーズや、ミネラル分を含む干しブドウを合わせて、ドレッシングには動脈硬化の予防効果があるとされるオリーブ油を利用しましょう。
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