引きこもりの原因 - 引きこもりにみられる性格傾向

引きこもりの原因 - 引きこもりにみられる性格傾向

 

 

引きこもりという現象の原因には、本人にとって嫌なこと、つらいことから身を守るための緊急避難という面があります。これは防衛本能による一種の工夫とみることもできます。

 

しばし苦しい現実から物理的に離れ、殻に閉じこもってしまうことで癒され、また元に復帰できる場合があるからです。

 

 

引きこもりにみられる性格傾向には、さまざまなものがあり、ある精神科医は以下のように分析しています。

 

まず、我の強さをあまり感じさせない受け身的な性格があげら一れます。そして、対人的な傷つきやすさ、不安定さが目立つことです。

 

このため、対人関係を結べず回避しようとする傾向がありますが、心の奥底では人との親密な関係を望んでいるため、常に心に葛藤を抱えています。

 

 

人間性パーソナリティー障害という診断基準を満たす人も少なくありません。

 

人間性パーソナリティー障害とは、批判や非難または拒絶に対する恐怖のために対人関係を避けようとするもので、自分は人間として長所がない、他人よりも劣っているといった思い込みが強く、その人に好かれていると確信できる人以外とは、対人関係が結べないものです。

 

内心では自己の成熟を望みながらも、同時に変化をおそれる傾向もみられます。

 

 

このほか、他者をまき込むことでその人を独占し、自分の思うがままに支配し動かそうとする傾向が強い人や、自己愛的な傾向が目立つタイプの人もいます。

 

自己愛的傾向の強い人は、「自分の価値観や考えが周囲に受け入れられているか」とか、「周囲から評価されているか」といったことに神経質です。

 

 

羞恥心や劣等感が強く、ちょっとしたことで自信がぐらつき、意欲を失います。

 

自己評価も低く、他人に批判されたり、恥ずかしい思いを味わう体験が重なると、無気力になったり、傷つくことが予測できるような局面を避けるようになります。

 

 

一見したところこのタイプとは対照的に映る自己中心的で尊大な態度が目立つ人もいますが、根底はどちらも同じです。

 

いずれにしろ、自己評価の揺れの大きさが特徴です。

 

 

自分が傷つくことや他人を傷つけることに非常に敏感なタイプの人もいます。

 

「相手を傷つけるのではないか」「自分も傷つけられるのではないか」といった臆病さや不安のために、自分自身の感情や情緒を率直に出せず、対人関係困難を感じているケースです。

 

 

「一つがダメならすべてダメ」という、オール・オア・ナッシングの強迫性タイプもよくみられます。

 

完壁コンプレックスと言い換えることもできます。

 

 

以上の性格はいずれも特に変わったものではなく、思春期・青年期に特有の、現代の若者には比較的よくみられる性格といえます。

 

 

また、自分のにおいが人に不快感を与えるのではないかと気になる自己臭恐怖、顔が赤くなることを気にする赤面恐怖、人の視線が気になったり、自分の視線が相手を傷つけるのではないかと心配する視線恐怖などの神経症状が、引きこもりの原因、きっかけとなることがあります。

 

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自己愛性パーソナリティー障害の二つのタイプ

 

周囲を気にかけない自己愛的な人
(The Oblivious Narcissist)

  1. ほかの人々の反応に気がつかない
  2. 傲慢で攻撃的
  3. 自分に夢中である
  4. 注目の的であろうとする
  5. 送信者であり、受信者ではない
  6. 見かけ上はほかの人々に傷つけられたことに鈍感であるが屈辱を感じやすい

周囲を過剰に気にする自己愛的な人
(The Hypervigilant Narcissist)

  1. ほかの人々の反応に過敏である
  2. 抑制的、内気、表に立とうとしない
  3. 自分よりもほかの人々に注意を向ける
  4. 注目の的になることを避ける
  5. 侮辱や批判をされていないか、ほかの人々の話に耳を傾ける
  6. 容易に傷つけられたという感情を抱き、羞恥や屈辱を感じやすい

 

 

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